蒼の間
□和
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近藤社長の自宅で催すお花見会という名の接待。
大人気の海外サッカー選手をプライベートで招くので、近藤社長の自宅になったが、選手にマネージャーに通訳関係者等で5名、プラス社内からは社長、副社長の俺、営業部の原田、平助、企画部の総司、斎藤と合計11名だ。
近藤社長の奥さんだけで大丈夫か?と問えば、
「接客は問題ない!波切くんがいるしな。」
ニカっと笑う近藤さんの言葉に、
「あの地味で陰気な女が、どこまで役立つのかねぇ〜。」
と期待できねぇが、近藤社長の言葉は否定できずぼやいてみた。
「まあ、まあ、トシ。俺の目に狂いはないよ。」
と相変わらずだ。
俺は吸っていた煙草をもみ消し、
「はあぁぁぁ〜〜〜」
と、大きなため息をついた。