V小説。
□ありす一家。
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おまけ。
「あっ、お父さんお帰りっ」
これから出掛ける沙我と、帰宅した虎が玄関で鉢合わせた。
「さっ…が、オマエっ…」
「ん??何??」
「どこ行くんだ??こんな時間から…」
「こんな時間ってまだ6時過ぎだけど??」
「誰かと会うのか??」
「ぅんまぁ、友達と…」
「本っ当に、お友達か??」
「んー、もしかしたら彼氏かもねぇ…」
「ばっ…か…彼氏ってオマエ…」
「んじゃ、行ってきまぁす」
「ちょっ、ちょっと待てっ!!」
「何ぃ??」
「ぃや、沙我オマエ、それ、スカート…短すぎるだろっ…」
「そ??普通だょ」
「普通って…そんなっ、そんなに太股丸見えが普通なのかっ…」
「ヤラしぃ目で見なぃでよっ…こぅゆぅファッションなのっ!!」
「それからオマエ、化粧なんかまだ早いだろっ…」
「そんなことなぃよ。みんなしてるし」
「…とにかくっ、気を付けろよ??夜だし…色々危ないからっ…」
「そだねっ。お父さんみたぃな変態に絡まれないよぉに気を付けるっ。あ、ヒロトが泣いてるから構ったげてねっ。じゃあっ」
沙我はそう言い残して出掛けて行った。
「…変態って…お父さんみたぃな変態って…そりゃなぃだろっ…」
可愛い娘に変態呼ばわりされた父の心の傷は…深い。