V小説。
□サティフル夫妻。
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サ「フルーっ!!フルぅーっ!!行って来るよぉーっ!!フルぅーっ!!」
フ「あぁもぉうるさぃなぁっ!!ちゃんど聞こえてるってばぁ」
サ「聞こえでんなら返事すなさぃよぉ。寂すぃでなぃの」
いつものようにビシッとスーツを着こんで、黒ブチメガネに七三分けで、今日もこれからご出勤の旦那サティ。
フ「はぃはぃ。行ってらっしゃい」
そして、お気に入りのネコの着ぐるみ姿で、不機嫌にお見送りの妻、フルフェイス。
サ「なんだぁ冷でぇなぁ。昨夜はサティもっともっとって可愛ぐ甘えてきたくせぬよぉ…」
フ「あ゙ぁーっ!!そぉゆぅ恥ずかしぃこどゆぅなぁっ!!」
サ「でも可愛かっだよぉ。お隣まで聞こえてすまぅんじゃなぃかっつぅくらぃ、おっきぃ声出すちゃってさぁフルったら…」
フ「うるさぃうるさぃうるさぁーっい!!さっさと会社行け!!このエロオヤジっ!!」
サ「そぉゆぅひどぃことゆぅのがぃ??ダーリン泣いちゃうよぉ」
フ「泣げばいぃじゃんっ」
サ「なんだぁ今日はご機嫌ナナメだなぁや…」
フ「寝不足なのっ!!誰かさんのせぇでっ!!逆になんでオマエはそんな元気なんだぁ…」
サ「なすてだろぉなぁ…フルが昨夜…」
フ「うあーっ!!もぉその話はいぃっ!!だぃたぃサティはいつもいつも完っ……で…から…」
サ「ん??なぁぬ??」
フ「だぁから、いつも完璧でムカつくんだよっ!!サティはっ!!」
サ「…それは誉めてくれてんのがぃ??」
フ「誉めてないっ!!ムカつくのっ!!たまにはネクタイくらぃ歪めとけよっ…そしたらさぁ…」
サ「そすたら何なのぉ??」
フ「そしたら…ほら、あれ、ネクタイ歪んでるぞ、まったくオマエは…とか、言えるじゃん??」
サ「フルぅ…あんだ実はずっとそれが言いたかっだのかぁっ!!意外ぬベタなのが好きなんだなぁ。ごめんねぇ気が利かなくてよぉ。そっかぁ…確かぬそいつぁ言われてみたぃなぁ…そっかぁ…『ネクタイ歪んでるわよアナタったらもぉドジなんだからぁ仕方なぃ人ねぇウッフンでも愛してる』って、確かぬ悪くなぃなぁっ」
フ「ちょっ////待て待て。だぃぶ脚色されてっけどっ!!」
サ「じゃあ明日は忘れずぬネクタイ歪めとっからっ!!」
フ「なっ!!んな予告してからされたって何にも嬉しくなぃけどっ!!」
サ「もぉ、照れなぐてもいぃよぉwwホントぬ素直でなぃんだがらぁww」
フ「……もぉ、どぉでもいぃや」
サ「じゃあ、行ってくるねぇ」
フ「……行ってらっしゃい…」
サ「いぃ子ぬして待ってるんだよ??」
フ「…ぅん。」
サ「よしよし」
サティが猫耳フードの頭を優しく撫でて、フルフェイスに背を向ける。
フ「あっ、サテ…」
サ「ん??」
フ「あ、えっと、まっすぐ帰って来ぃよっ////」
サ「寂すぃのがぃ??」
フ「っ…別に…」
サ「嘘だぁ、涙目ぬなってるよぉ」
フ「…うっ…寂しぃに決まってんだろっ!!」
サ「フルっ」
フ「ん??」
ちゅっ。
フ「んんっ…」
サ「大丈夫。言われなぐてもまっすぐ帰っからぁっ!!」
フ「…ぅん」
サ「いくら寂すくでも、絶対ぬお隣の千葉さんちぬは近付いちゃダメだよぉっ!!ヘンテコな被り物被った背の高ぃ男が訪問販売ぬ来ても、絶対ぬ相手ぬすたらダメだよぉ」
フ「…ぅん」
サ「よす、いぃ子だなぁww」
フ「さてぃ??」
サ「ん??」
フ「俺っ…明日も…寝不足がいぃっ…////」
サ「了解っ☆」
サティフル夫妻も、
お隣に負けず劣らず、
今日も平和です。
end.