V小説。

□ギガ千葉夫妻。
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「ギガフレア、また行ぐのがぃ??」

「んあ」

「まぁたあすこさ行くんだべっちゃ??」

「んあ」

玄関先。

変なかぶり物をかぶって、デカイ鞄を肩にかけて、だらしない格好で、今まさに出掛けようとしてる旦那ギガフレア。

手拭いを頭に巻いて、ヒラヒラしたエプロン姿で、赤ん坊を背中におぶって、おたま片手に、仁王立ちの嫁千葉。

ちなみにエプロンの下は裸。

「あんだ、いぃ加減にすなさぃよ!!まっだく。そんなの、許可すた覚えはなぃよっ!!」

「だって、言ってねぇもん」

「んだ。聞いてねぇ。東京さ行ぐなんてこと一っ言も聞いてね。だぃたぃあんだは、月ぬ何回秋葉原ぬ行げば気が済むのっ!!」

「今月はまだ2回じゃん…」

「2回行ったら十分でなぃのっ!!仙台から東京まで、どんだけ時間とお金がかがるか分がってるのっ!!」

「何度も行ったから知ってる」

「知ってるなら、どぉすて平気で行げるのっ!!あだすを置いて、どぉすて行げるのっ!!あだすと秋葉原とどっつが大事なのっ!!」

「え…んっと…えっと…」

「悩むところではなぃでしょおっ!!!!ねぇ??!!」

「……」

「こらっ!!ちゃあんと千葉の目を見なさぃってゆっでるでしょお!!あだすがなぬで怒ってるが、分がる??」

「…俺がアキバに行くから」

「それだけでなぃっ!!別ぬね、あんだが一生懸命ぬ仕事すて、そんで稼いだお金でどごぬ遊びぬ行ごぉが、、千葉は文句言わないの。だげんど、あんだは仕事もすなぃで、あだすが汗水垂らすてトラック走らせた給料で秋葉原なぬかに行ぐから怒っでんだっ!!」

「なんかって言うなっ」

「なんかだべっ!!秋葉原なんがヤラすぃ街だっ!!悔すかっだら働きなさぃっ!!毎日毎日引きこもっで、人形ばっかいずって…」

「人形じゃなくてフィギアだもん」

「口ごたえすなぃのっ!!お隣のフルフェイスさんとこの旦那さんは、今日も朝早ぐからビシッとスーツ着で会社ぬ行ったのぬ、なんであんだはそぉなのっ!!もぉ、訪問販売で稼いだお金も底を尽きてるんだよっ!!この子の養育費は誰が払うのっ!!」

「ふんぎゃあっ!!アァー!!ウァー!!」

「ほら、あんだが情げなぃパパだがら、珍々が泣き出すてすまったでなぃのぉっ!!」

「…ごめん」

「謝るぐらぃなら仕事を探すなさぃっ!!」

「…帰ったら探す」

「帰ったらって、そんなぬ行ぎたぃのがぃ??」

「行きたい」

「そんなぬ秋葉原が好ぎなの??」

「好き」

「どぉーすても行きたいのっ??」

「行きたい」

「帰っできたら本っ当ぬ、ちゃんと働ぃてくれるの??」

「…ぅん」

「マジメぬ仕事探しすんだべな??」

「…ぅん」

「じゃあ、今回だけ特別だどっ!!」

「…ぅん」

「よす。んじゃ、分がっでるな??」

「…へ??」

「行っでぎますのチューはどぉすたのっ!!お出掛け前のパパの常識っ!!口でもココでもアスコでも、好きなとごにキスすてっ」

「……」

「恥ずかすぃなら別ぬ、行ってきますのせっぐすでもあだすは構わなぃけどね??」

「……」

ちゅ。

「ん??ほっぺたってまた、あんだぬすては控えめでねぇの??そんで、いづものあのセリフは??」

「…何??」

「アィラブユーマィスウィートハニーでしょおっ!!」

「んな…言ったことなi…」

「いぃがら言ぃなざぃっ!!夫婦なんだから、恥ずかすがることなぃのっ!!」

「あ、あぃらぶゆ…まぃ…すうぃーと…はに…」

「よぉすよすよす。んじゃ、気をつげて行ぐんだょっ!!」

「ん」

「帰ってきだら、まずすることはなぬ??」

「仕事探す」

「違うでしょおっ!!それも大事だげども、それよるも大事なことがあるじゃなぃのっ!!帰ってきたらまず、何をするの??」

「…あぁ。オマエを喰ぅ」

「いんやだもぉっダーリンったら…変態なんだがらっww」

そんな、ギガ千葉夫妻のごくごく日常のヒトコマ。

end.

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