V小説。
□新弥くんの恋人(第2話)
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「へ??何…」
フェラをお預けされた黄泉が、もどかしそうに腰をよじらせた。
「新弥、この状況、どう思う??」
「はぁ??どうって、何かマズいの??」
俺は、改めて今の状態を見直してみる。
ソファに座った黄泉の足を開かせ、そこに顔をうずめようとしている俺。
「マズいだろっ!?那月の立場になってみろよっ」
「え、何??ベッドに移動した方がいい??」
「そういうことじゃねぇよ!!てか、もうベッドな設定なんだよ、初めから!!」
そんなことを言われても、俺に太ももをガッツリ掴まれてしゃぶられる那月の立場に、どんな問題があるのか、俺には理解ができない。
「いいか??那月は、可愛い新弥を見るとサドが降臨しちまうんだぞ!!今の状況見てみろよ!!床に膝ついて、自分に一生懸命ご奉仕する新弥さんの顔が丸見えじゃねぇかよ!!しかも那月は手持ち無沙汰だぞ!!」
「あぁ…」
またしても、確かにと納得してしまう。
「でも瑠樺さんはよくしてくれるよね??」
「だから、それは相手がゾジだからだろっ」
「じゃあフェラ禁止ってことなわけ??」
「そうは言ってねぇよ。ただ体位が非常に重要だっ」
「はぁ…」
「新弥と那月の場合は、シックスナインに持ち込むのがベストだなっ。しかも新弥が下になることで、だいぶ有利に働く」
「え、なんで??」
黄泉が、どうでもいいから早くしてと言いたそうな顔で、モジモジしながら尋ねる。
「口じゃ説明しずらいから、とりあえずやってみろ。新弥そこに横になって。ゾジは新弥の上に乗っかってっ」
とりあえず、言われた通りにしてみる。
「当然、新弥と那月にだって、身長差があるわけだよな??ゾジほどちっこくなかった気もするけど、まぁ似たようなもんだろ??」
「あぁ、うん。身長は低いな、アイツ」
冷静に答えているつもりだが、今目の前には黄泉のケツがドアップ状態で、俺はアヤミちゃんに助けを求めることに必死だ。
「身長が低い方が上になってシックスナインをするとどうなるかっつーことだよ。ゾジ、新弥の咥えてっ」
「へ??俺からすんの??」
「那月ならきっと、喜んでガッツくんじゃね??」
「そっか、よいしょっと」
瑠樺さんの言葉に納得したらしい黄泉は、体を少しずらして、咥えやすい位置まで移動してから、俺自身に手を置き、器用に舐め始めた。
「んっ…」
その舌使いがあまりにエロくて、俺は思わず体を震わせた。
「この状態だよ!!分かる??」
「へ??」
やばい。
快感に流されそうになるとこだった。
「相手の方が身長が低いから、相手が新弥のを咥えてる時、新弥の上半身はわりと自由なわけだ。」
「うん」
「しかも上の奴はフェラすることしかできねぇのに対して、新弥は相手の下半身で自由に遊ぶことができる状態なの。ケツだって舐め放題、弄り放題、しかも足も広げ放題なわけ」
「んっ…ちょ、ゾジ…」
「おぃ!!普通に感じてんじゃねぇよ!!」
「だってゾジーの奴、舐め方エロ…」
「人の話を聞けっつの!!」
「ハイ…」
「新弥は攻めることに集中すんだよ!!感じてる場合じゃねぇだろ!!」
瑠樺さんは、イライラした口調で言ったが、そんな瑠樺さんに仕込まれている黄泉の腕前はただものじゃなく、アヤミちゃんの力を借りなくても、俺のモノが元気になってるのが分かる。
「いい??男っつーのは、例えマゾっ気がなくっても後ろ弄られりゃ感じるもんだよ。入れたもん勝ちなんだよ」
「じゃあすでに負けてんじゃん、俺…」
「だからリベンジするんだろが!!この体勢なら那月が新弥の顔見て発情することもないし、身動きだって取りにくい。そこでネコの快感教え込むんだよ!!」
「…なるほど」
「どぉでもいいけどさ、早く俺のもシテよ新弥さん…」
「だってさ。乱暴にすんなよ。痛いと萎えるから」
「ハイ…」
俺は、黄泉のフェラによって押し寄せてくる快感の波に耐えながら、手のひらサイズの黄泉自身をくわえこんだ。
舌で転がしながら、後ろの穴を、指で広げる。
「んっ…んはっ…んん!!」
散々焦らされたせいか、黄泉は体をピクピク震わせながら、自ら腰を上下に動かした。
たっぷりと丁寧に舐め回し、十分に硬くなったのを確認してから、唇をそっと入り口へと移動する。
同時に、前は手で刺激してやる。
「んんっ!!んっ…」
黄泉は、もっともっとと、ねだるように腰を動かす。
果たして那月がこんな反応をしてくれるのかどうかは不明だが、自分が主導権を握っているというのは、やっぱり気分がいい。
俺は、恐る恐る黄泉の入り口へと、指を滑り込ませた。
あっさりと1本飲み込んだ。
ゆっくりと、掻き回してみる。
「あっ!!あぁ…ん…」
感じてくれてるらしいと分かると、俺はすぐに指を2本に増やし、女にするのと同じ要領で、黄泉の中を刺激する。
どんどん、穴がほぐれていくのが分かる。
那月はきっと痛がるだろうなぁとか考えてたら、那月が今の黄泉と同じ格好で、俺に同じことされて痛がる姿をリアルに想像してしまった。
可愛い。
可愛すぎる。
俺は、一気に興奮して、無意識に指を激しく動かしていた。
「あっ!!痛っいっ!!新弥だめ!!うあっ!!ああ!!」
「あ、悪ぃ…」
「もっと、優しくシて…」
「こぅか??」
「んっ…ちがっ…もぅいいから入れてっ…」
黄泉はそう言って起き上がると、ソファーに手を付き、涙目で俺を見つめた。
「入れんぞ??」
「ぅん、来て…」
明らかに、相手のペースに乗せられてるなと自覚はしていたが、
瑠樺さんも、さすがにここでストップをかける気にはならないらしい。
俺は、なるべく黄泉の顔を見ないようにしながら、ゆっくりと挿入した。
「あっ…んあぁ…」
「うわ、キッツ…」
初めて味わうその感覚は、想像していたより、ずっと刺激的だった。
女を抱く時の包まれてるような感触はないが、その代わりにギュッと締め付けてくる感触が、新鮮で快感だった。
めちゃくちゃ気持ちぃ…
「ヤベ…」
俺は、一瞬で夢中になって、腰を動かす。
「あ!!やぁ!!新弥っ…激し…あぁ!!ダメ!!こあれる!!」
「スゲェよオマエん中…あぁ…」
「やあぁ!!んっ!!にぃや…おっき…痛…あっ…そんなとこ、だぁ!!んあぁっ!!」
黄泉の喘ぎが、快感を伝えようとしてるのか、それとも本気で嫌がってるのか、そんなことを考える余裕もなく、俺は自分が昇りつめることに必死だった。
がむしゃらに黄泉を犯しながら、那月にそうしてる自分を想像する。
「あ、イく…出る…」
「んあぁっ!!あ…んっ…あぁぁ!!」
「あぁっ!!」
俺は、かろうじて残っていた理性を無理矢理働かせて、中ではなく、背中に欲を放った。