V小説。
□新弥くんの恋人(第1話)
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那「もぅその時の新弥さん、マジかっこ良くてですね、俺もぅキュンキュンしちゃって、神様ありがとぉーって感じで…」
柩「いやいや、だいぶカッコ悪いでしょ…」
黄「新弥だっさぁ〜い」
瑠「てか、そんなに取り乱して説教って、どんだけ惚れてんだよ、オマエっ」
咲「愛されることに慣れてなかったんだろぅねぇ…」
新「うるせぇ!!だいたいな、コイツが紛らわしいことするから悪ぃんだっつの!!あんなん見たら誰だって勘違いすんだろ…」
咲「よっぽどガン見してたら誰でもってことでしょ??」
新「うっ…」
那「皆さん、あんまり新弥さんを虐めないであげてくださぃ…俺が悪かったんです…新弥さんは優しい子なんです…(泣)」
瑠「おぃおぃいきなり上から来たぞっ」
柩「そもそもさ、君はなんでスーパーの自販機の横なんかで時計を治そうとしてたわけ??家に帰ってからやったら良かったじゃないっ!!携帯見たら時間は分かるんだし…」
那「それはですね…あの日、バンドのメンバーたちと待ち合わせをしていて、深夜にスタジオ借りて練習だったんですけど、ライブの後、中途半端に時間が空いちゃって、退屈だったので…」
新「はぁ??あん時予定あったのかよ、オマエっ」
黄「でも新弥に持ち帰られたんでしょ??そのメンバーさんとの待ち合わせは??」
那「もちろん、バッくれましたッ!!翌日めちゃくちゃ怒られましたっ…」
新「知らなかった…」
咲「てゆーかさぁ、ここまでの話で、新弥まだナヅキちゃんのこと女の子だと思ってるわけでしょ??」
柩「ファンの女の子を自分の車に乗せておうちに連れ込んじゃうってのは問題ですよねぇ…」
瑠「大問題だなっ!!バンドマンのクズだなっ…」
黄「まぁそれまで気付かないってのもどうかと思うけどねっ」
新「そん時はコイツ、声作ってたんだよ!!気付かねぇって!!つか、結果的にファンの女の子じゃなくて、男のバンドマンだったんだから別にいぃだろ!!」
咲「そりゃ、別に新弥の勝手だけど…」
瑠「だなっ。でも俺が聞きたいのはその結果に辿り着いた時の話なんだけど…」
黄「初夜ってやつ??」
柩「ぃや、それはちょっと意味が違う」
咲「つまりは、持ち帰った後の話でしょ??」
瑠「そぅ、そこが大事だろぅが!!」
新「はぁ??そこはプライバシーだろっ!!」
黄「新弥のくせぬ、プライバシーも何もないっ!!正直ぬ白状すなさいっ!!」
瑠「ほら、千葉も降臨しちゃってんぞ??どっちみち吐かされるぞ??」
新「マジかよ…」
那「やだぁ…あの夜のこと思い出したら俺っ…ヤバィ…」
まぁ、言うまでもなく、それから俺は、話の続きをする羽目になるわけだが、
それは、俺にとっては、あまり思い出したくない思い出となった夜だった。