long story

□ちょこれいと(完)
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2月14日、女の子が好きな人にチョコと共に想いを告げる日。

そんな日の前夜、沢田家の台所では甘い匂いがたちこめていた。


「おっ、結構いい出来だな。何だ、形はハートじゃねぇのか。つまんねぇヤツだな。」

台所の椅子に座り、リボーンが言う。

リボーンが話しかけた相手はかなり不服そうな顔で、リボーンと自作のチョコを交互に睨んでいる。


「何だ、失敗でもしたのか。砂糖と塩でも間違えたか?ツナならありえるな。」


笑いながら話を続けるリボーンに、チョコを作っていた張本人、沢田綱吉は限界だとでも言うように叫んだ。


「あのなぁっ!!
何考えてんだよ!!
いい加減俺にチョコ作らせた理由教えろよな!」

そう。
ツナは今日学校から帰るなり、リボーンに「チョコを作れ」と言われたのだ。

いや、脅されたと言った方が正しいのかもしれないが。


「理由って・・・バレンタインだからに決まってんだろ。」

今更何言ってんだ、とでも言うように、リボーンは当たり前のように言い放った。


「はぁ?
俺は男だしチョコ作る理由にはなんないだろ!だいたいこのチョコどうすんだよ。6つも・・・お前と俺で食べんのか?」

テーブルの上には手の平ほどの大きさのチョコが6つ並んでいる。

形は家にあった星形の型で作ったため、形は無論星形である。


「何言ってんだ。
アイツらにやるに決まってんだろ。」

「・・・やる?
って、このチョコを?」

「あたりめーだろ。」

「って誰に・・・」


「ほんとにダメツナだな。山本達だぞ。」

「はああぁぁっ!?」





〜〜〜〜〜




―翌日(2/14)―


「ったく、わけわかんないよ。何で俺がチョコなんか・・・」

まだ午前中なため、冷たい空気が辺りを包んでいる。太陽は雲に隠れていて見えない。

そんな肌寒い道を、ツナはチョコを入れた紙袋を片手に歩いていた。


とりあえず今日はチョコを渡し終えるまで家に帰ることができない。

とゆうか、渡さずに帰ったらリボーンが怖い。


リボーンに怯える自分を情けなく思いながらも、とりあえず1番渡しやすい人から渡していこうと決める。


「とりあえず・・・山本かな。」



続く



バレンタイン編(って言っていいのか?)やってみました。

とりあえずこのページは前置きみたいな感じなのでかなり短いですが・・・。

最初は誰かと誰か、2人の話書こうかなと思ってたんですけど、いっぱい人出したくなってこんな話になりました。

オチのない話が続きそうですが、暇だったら読み進めていってもらえると嬉しいです。


では、【山本・ランボ編】へどうぞ!
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