リボーンの部屋

□10年の月日
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笑い終わって一段落した時、不意に、ノックの音がした。


「どうぞ」


声をかけると、勢いよくドアが開いた。

そして。息を切らした獄寺くんが入ってきた。


「必礼します十代目!
 山本がけがしたって本当でしょうか?!って山本!」


獄寺くんは、入ってきてすぐ一気に用件を叫んだ。

でも、すぐに山本を見つけてはっとした。


「ただいま、獄寺」
「山本……。帰って来てたのか?」
「さっき着いて、今ツナに報告してるとこだ」
「……けがは?大丈夫なのか?」
「ああ。捻挫で済んだから、問題無いぜ」


山本が笑顔で返すと、獄寺くんは、よかった。と短く呟いてへなへなと座り込んだ。


「獄寺、仕事終わったのか?」
「……てめぇがけがしたって聞いたから、急いで切り上げて走って来たんだ」


山本は、申し訳無さそうに笑い、獄寺くんの頬に手を掛けた。


「ん……」
「そっか。心配、かけちまったのな」
「当たり前だ。バカ」
「ごめんな……」


そう言った山本は、目を瞑った。

獄寺くんも、それに応じるようにして目を瞑る。

そして、お互いに引かれ合うようにして距離を縮めていった。



目の前で始まったラヴシーンを見ながら、一番変わったのは獄寺くんだよなぁ。と思い、溜息を吐いた。

二人とも、俺がいる事絶対忘れてる……。






*終わり*
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