リボーンの部屋
□攻めの苦労、受け知らず
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「そうですか」
「多分、ツナもちょっとふざけただけだと思いますよ」
「……だと、いいんですけどね」
そして、骸はまた溜息を吐いた。
「そう言うあなたは獄寺隼人とどうなんですか?」
「……いい感じ、っすよ」
さっきは即答だった山本が、今度は言葉を濁した。
「何かあったんですか?聴いてもらったんですし、何なら聴きましょうか?」
「……実は」
そう言って、今度は山本は回想を始めた。
*・*・*・*・*
昨日。
月曜日で、部活が無かったから、久々に獄寺の家に行ったんです。
んで、今まで溜まってた宿題を教えてもらいながら何とか終わらせて、テレビを見てたんです。
見てたのは野球の試合で、好きなチームの試合だったんで集中して、獄寺をほったらかしで。
そしたら獄寺が……。
「やまもとぉ」
「ん?」
「俺も見る」
「ああってええ?!」
いきなり、俺の膝に乗ってきたんです。
「えっ?!ちょ、獄寺?!」
もう野球どころじゃなくなりました。
「山本は、どっちのファン?」
「へ?えっと……ってんん?!」
その時、獄寺が自分からキ、キスをしてきたんすよ!!
「ご、獄寺?!ど、どーしたんだ?!」
「……別に」
*・*・*・*・*
「……で、獄寺は真っ赤になりながらテレビをガン見して、それから一回も呼んでも答えてくれなくなったんです」
「……別に、いい感じじゃないですか」
「あの獄寺がですよ?!」
「気が変わったんじゃないですか?」
そして、うらやましいです、と言ってまたオレンジジュースを飲んだ。
少しのどが渇いたので、山本も一口口を付けた。
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