リボーンの部屋

□攻めの苦労、受け知らず
2ページ/4ページ





「そうですか」
「多分、ツナもちょっとふざけただけだと思いますよ」
「……だと、いいんですけどね」


そして、骸はまた溜息を吐いた。


「そう言うあなたは獄寺隼人とどうなんですか?」
「……いい感じ、っすよ」


さっきは即答だった山本が、今度は言葉を濁した。


「何かあったんですか?聴いてもらったんですし、何なら聴きましょうか?」
「……実は」


そう言って、今度は山本は回想を始めた。


*・*・*・*・*



昨日。

月曜日で、部活が無かったから、久々に獄寺の家に行ったんです。

んで、今まで溜まってた宿題を教えてもらいながら何とか終わらせて、テレビを見てたんです。

見てたのは野球の試合で、好きなチームの試合だったんで集中して、獄寺をほったらかしで。

そしたら獄寺が……。


「やまもとぉ」
「ん?」
「俺も見る」
「ああってええ?!」


いきなり、俺の膝に乗ってきたんです。


「えっ?!ちょ、獄寺?!」


もう野球どころじゃなくなりました。


「山本は、どっちのファン?」
「へ?えっと……ってんん?!」


その時、獄寺が自分からキ、キスをしてきたんすよ!!


「ご、獄寺?!ど、どーしたんだ?!」
「……別に」


*・*・*・*・*



「……で、獄寺は真っ赤になりながらテレビをガン見して、それから一回も呼んでも答えてくれなくなったんです」
「……別に、いい感じじゃないですか」
「あの獄寺がですよ?!」
「気が変わったんじゃないですか?」


そして、うらやましいです、と言ってまたオレンジジュースを飲んだ。

少しのどが渇いたので、山本も一口口を付けた。






/
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ