リボーンの部屋

□ポッキーの日ですから
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「獄寺!今日はポッキーの日なのな!!」
「そーいやそうだな」
「だからさ、ポッキーゲームしようぜ」
「…………は?」



ポッキーの日ですから




ここは、並盛中学の屋上。

冬も近くなったため少し肌寒くなったそこで、今、山本が恐ろしい言葉を吐いた。

しかも、にこにこと笑顔で。

当然のように、獄寺は凍りついた。

学校で、何を言い出したんだこいつは。

そんな事を思いながら、獄寺はボー然としてしまった。


「ほら。俺、ちゃんとポッキー持って来たのな」


そう言いながら山本は弁当の入っていた袋からポッキーを取り出した。

そして、ダメ?と言うように首を傾げて来た。

しかし、その目は絶対にやらせてやる。と言うのがひしひしと伝わってくるものだった。

拒否権は、ほぼ無いも同然。

生憎、今はツナが不在で。しかも昼休みが終わるにはまだまだ時間がある。

逃げ道は………ない。


「そ、そんなの嫌に決まってんだろーが!!」
「んー?いいじゃねぇか。ポッキーゲームぐらい」
「よくねぇ!」
「たまには俺の言う事も聴いてくれよな?獄寺」


相変わらずの笑顔で。山本が近付いて来た。


(怖ぇ……)


そんな事を思った獄寺は、一歩一歩と後退りをした。

しかし。すぐにフェンスに追いつめられた。

絶体絶命。その時だった。


「君たち。僕の学校で何してるの?」


突然、雲雀が現れた。


「何って。ポッキーゲーム?」
「ふざけないでよ。風紀が乱れる。だからこれは没収するよ」
「あ!」


そう言うと雲雀は、山本の手からポッキーを奪い取った。


「酷ぇよ雲雀!」
「風紀を乱した君たちが悪いのさ。それとも。咬み殺された方が良かった?」
「う゛……」


口答えできなくなった山本を見て、満足そうに笑った雲雀は、すたすたと屋上から去っていった。

何はともあれ助かった。そんな事を思いながら、獄寺はため息を吐いた。



これは、11月11日の並盛中学の一コマ。

没収されたポッキーは、その後、雲雀さんがおいしく頂いたそうです。



*おわり*







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