下忍

□Happy Valentine
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演習場までの道のりの間、俺はずっと今朝のことが頭から離れなかった



何故チョコがなかったのか…






毒入りチョコなんてないことにこしたことはないんだろうけど



心のどこかで淋しがってる自分がいる





悔しいけど






俺って人からなんか貰ったことないし

てかくれる人がいないし



だから毎年バレンタインのそのチョコをどこかで期待していたんだ


例え毒入りだとしても…




歪んでるよな…俺






















「おっそーい!!何やってたのよ!」


「ごめんってばよサクラちゃん!」



「アンタもよ、シカマル!!みんな待ってたんだから!」




演習場につくとやっぱりサクラちゃんといのが張りを切らして待っていた



「まぁまぁ二人とも。これでみんな揃ったんだから。」




チョウジがフォローを入れてくれたが俺には衝撃的だった



 



「えっ!?揃ったってカカシセンセーも来てんのか!?」



だってだって、あの遅刻魔のカカシセンセーが来てるなんてありえない



早くても一時間は来ないはず


辺りを見回すけどやっぱりカカシセンセーの姿はない




「ナルトはヒドいな〜。センセーだってやれば出来るんだぞ。」


!!

き、急に後ろから声が



「ッカカシセンセー!!急に後ろに出てくるなってばよ!」




「お前なぁ、仮にも忍なんだからそれぐらいで驚かないの。」


上忍と一緒にしないでほしいってばよ!




「でも確かにカカシがこんなに早いなんて今日は雹でも降るんじゃないかしら?」


「俺も同感だな。」



紅センセーとアスマセンセーの言う通りだってばよ




―――ガシッ


「うわぁっ!!カ、カカシセンセッ!?」




「何言ってんの!可愛いナルトの為ならこれくらい朝飯前に決まってるじゃん♪」


だからって後ろから抱き上げないでほしいってばよ!



みんなの視線が何かコワいってば…




――――シュッ



あ、今なんか嫌〜なもんが通った気が…





「先生に向かって攻撃するなんていただけないなぁ〜、サスケ君?」



未だに抱えられたままの俺は恐る恐る通り抜けた物に目をやる




そこにはセンセーが使った変わり身の幹に大量の手裏剣とクナイが突き刺さっていた




「ギャー!!サスケ!!お前何てモン投げんだってばよッ!!カカシセンセーならともかく俺に当たったらどうすんだァ――ッ!!」



「お前、サラッとヒドいこと言うのな。」



マジで危ねーってばよ!


……ん?

何か…サスケの目がやべーってば…




「いい加減(俺の)ナルトから離れやがれ!!」


ズガガガッ!!!!


危ねー!!マジで死ぬってば!!



「そんなんじゃナルトは渡せないな〜♪」


てか勝手に俺の所持権決めんじゃねーってばよ!





「サスケだけじゃないぜカカシ先生!牙通牙!!」


お前まで乱入すんなッ!





ドカガガガ



















「いい加減にしろ――――ッッ!!!!」




――――ドガーン!
















「これで静かになったわ。」




た、助かった…


でも一仕事が終わったようにパンパンと手を鳴らすサクラちゃんが少しコワいってばよ













    
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