脱色
□好きだよずっと好きでした
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「来るな、一護!」
「ル、キア……?」
茫然と私を見つめるアイツに叫ぶ。
「……其処から、一歩でも動いてみろ。私を、追ってなど来てみろ」
来るな、来るんじゃない。
死んだモノの領域に、来てはいけない。
お前だけには、生きていてほしいんだ。
「私は貴様を、絶対に許さぬ……!」
門が開き、地獄蝶が舞う中を、兄様と幼馴染みに連れられて潜る。
――門が閉じた瞬間、崩れ落ちて慟哭した。
好きだよ。
ずっと、好きだった。
大好きで、愛していた。
だけど、だから。
「……サヨナラ」
好きだよずっと好きでした
(例えもう逢えなくても、お前には、生きていてほしいんだ)
〜FINE〜
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