OP

□海は広いな大きいな
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ざばり、ざぱり


船体に打ち付ける波が飛沫を飛び散らせる。



夕日に照らされてキラキラと輝くそれがとても綺麗で、手すりから身を乗り出して手を伸ばす。




「何やってんだよ」


あと少し、もう少しと言う所で後ろから声が掛けられて、襟を捕まれて引っ張られた。


「、キャプテン、苦しい」

「何やってんだよ」


ひょいと猫みたいに持ち上げられて、キャプテンの目の高さに合わせられて、もう一度聞かれた。



「波がね、キラキラ光って綺麗だったから、触ろうと思ったの」

「馬鹿か、お前は。
甲板から海まで何メートルあると思ってんだ」

「でも、届きそうに見えた」

「俺はお前が海に落ちそうに見えた」


そう言って私を降ろしてガシガシと頭を撫でるキャプテン。


「痛い」

「うっせ」

見上げたキャプテンの顔は夕日に照らされてオレンジ色になってて、その上の赤い髪は燃え上がっているように見えた。



「ねぇ、キャプテン」

「あん?」

「もし私が海に落ちたら助けてくれる?」



海に嫌われたキャプテンだけど、その海に夢や希望、わくわくするような冒険や、魅力を感じてる。


でも私には、海は深くて暗い、冷たくて苦しい、絶望しか感じられない。

真っ青に澄んだ海面や、夕日に照らされた海は綺麗だとは思うけど、
綺麗だとは、思うけれども、
海は私にとって負のイメージしか無いんだ。




「…俺は海に嫌われてるから助けてはやれねぇが、」

海は、どちらかと言うと好きじゃない
キャプテンは海しか見てないから


でも、海は嫌いじゃない


「お前となら何処までも沈んでやるよ」

「うれしい」


だって大好きなキャプテンは海が好きだから

だから私は海を嫌いになれないんだ










いつか私が、海を好きになれたなら







【後書き】
はい、書いててちょっと意味が分からなくなってしまいました
最初は死ネタでした
が、気分が持ち直したのでそのまま続けて書いてたら中途半端な事に…


最近暑いです
プールに行きたいです
いや、わたくし泳げないんですけども

きっと知らない内に悪魔の実でも食べたに違いない
誰かそうだと言ってくれ




090416


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