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□彼の手 私の温度
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「あのテルさん・・・」

「なに?」

「この手・・・どけて?」




彼の手   私の温度




「やだ。」


彼、テルさんさんはそうハッキリ言うと更に手を動かす。


彼の手の位置。私の腰。




正直私は男性経験が少なくて、少し触れられるだけでどうしたらいいか分からなくなる。

テルさんと私の年齢は離れてるし経験もきっと豊富だろう。
彼から見たら少し触れただけで固まってしまう私はきっとお子ちゃまだ。
思いっきり振り払えばいいのだろうけどそれも出来ない。


勿論嫌いにはなれないし、嫌われたくもない。



けど、だけど・・・!


今のこの状況。どうしたらいいの!?


今日は久しぶりに私とテルさんの休みが重なりたまには部屋でのんびりしようとゆう事になり、昼頃から彼の部屋でDVD鑑賞。


なのに始まって間も無いのにテルさんはあまり映画に集中してる様子も無く私にベタベタと甘えてきた。

最初はソファーに隣同士に座っていたのにスルッと私の後ろに回り込んできた。
彼の足と足の間に私が座っている状態。
抱きしめられ顔を肩に乗せてくる。

正直ドキドキしたけれど久しぶりに会えて触れられる事が純粋に嬉しかった。

けれど行為はエスカレートしていき私のお腹あたりで結ばれていた手は動きはじめ、太もも辺りを撫でていたかと思うと徐々に上へと上っていき今まさにその手は腰まで上りつめ服の中へと進入しようとしている。


「ちょ、ちょっとテルさん!やめて〜!」

「なんで?嫌??」

「や、だってまだお昼ですよ!?」

「いいじゃない別に。」

そう言って特に悪びれた様子もなくニッコリと笑うテルさんは悪魔にも見える。


「でもね?名無しさんが悪いんだよ?」

「私?」

「そ。だってこんな可愛い服着てさ。しかもシャワー浴びてきたの?すごいいい匂い。」

チュッと音を立てて首筋にキスされる。
ピクンと反応してしまい一気に身体が熱くなる。

だって本当に久しぶりに会えるんだからお洒落に力をいれちゃうよ。
少しでも可愛く見られたいし、かわいいねって言われたい。
シャワーを浴びるのだって少しでも綺麗にしときたいという女心。

それがこんな裏目に出るなんて!


「それにこんな密着してるのに変な気起こさない方が男としておかしいでしょ。」

「それはテルさんがくっついてきたんじゃないですか〜!私のせいじゃないもん!」

「でも、責任取ってよ?」

楽しそうにニッコリと笑っているテルさんを見て
あ、ヤバイと思ったときにはもう遅かった。
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