Short Dream
□かわいいオオカミ〜素直じゃないキミ〜
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わずかな光と聞き慣れた音に目が覚めた。
ベットサイドに置いてある携帯が光り、着信を知らせる音が鳴っている。
完全に開いてない目を擦りディスプレイを見る。
“着信中 テルさん”
一気に頭が覚醒して急いで携帯を手にし、通話ボタンを押した。
「もしもし?」
「・・・・寝てた?」
「え、あーーー・・・ハイ」
「・・・・起こしてごめんね。
それじゃあ。」
「ちょ、ちょっと待って下さいよ!何か用事あるんじゃないですか!?」
「別に。」
「・・・・・そうです、か」
早々と切ろうとするテルさんに慌てて話題を振ったけど返ってきた言葉は非常に素っ気なかった。
だったら何で電話してきたんだろう?・・・軽く凹む。
「・・・・・」
「・・・・・」
重い沈黙。
特に話す事が無いと言った割にはテルさんは電話を切ろうとしない。テルさんは滅多な事じゃ電話してくれたりしないから貴重な電話なんだけど・・・・本当だったらたくさん話がしたいけれどそんな雰囲気では無いみたいだ。