少年陰陽師

□第1話
2ページ/6ページ

「・・・・・何だこれ・・・・。」



腕の中の餓鬼は目を瞑って心地よさそうに寝ている。




そこで俺は気が付いた。







・・・・・・・この餓鬼・・・




俺は神気を弱めちゃいねぇのに何で、こんなに平気そうなんだ?




餓鬼をじっと見ていると、また気が付いた。




「・・・・・・・・・・・・。」





餓鬼は俺の首に掛かっている天珠を握り込んでいた。





「・・・・・・おい。」




す〜す〜




「・・・・・・放せ。落とすぞ。」





餓鬼は一向に目を覚まさねぇ。




そうだ、何で俺はこんなの持ってんだ・・・。




そう思って落そうとした。
でもそこで餓鬼を見るとその餓鬼は




笑っていた。




それはそれは幸せそうに。





「・・・・・・・はぁ〜。」




俺は溜息を深くついて餓鬼の握っていた天珠を一つ外した。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ