戦国BASARA

□Dreams come tree
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何の日・・・・、そう聞かれて答に戸惑った。
あまりそういうのは覚えないし、聞かない小十郎にとって、答えるのは難関であった。

・・・・・・あぁ。・・・・・・・なんだったか。


「・・・・・お前はホントに固い奴だな。」

「すみませぬ。この類の事はあまり覚えられないゆえ。」


政宗は苦笑した。


「・・・・・今日はな・・・・・・・・・七夕だ。」

「七夕・・・・・・あぁ、短冊に願い事を書いて笹にかざる奴のことでございますか。」

「That's right.その通りだ。
ま、お前のことだからなんで祭るのかは知らなさそうだけどな。」

「おおせのとおりで・・・・」

「・・・・ったく・・・8月ごろに奥州でも七夕祭りってやってンだろーが。」

「は。そうでございましたな。」


政宗ははぁと息をつくと、ひときわ輝く3つの星を指した。


「あの3つの星を合わせて大三角形っていうんだ。
で、あの1番上のベガってのが、七夕の話に出てくる織姫だ。」

「では彦星は・・・・・・」

「彦星は向かって右にある奴だ。アルタイルって呼ばれてる。
まぁ、2つとも、こと座とわし座っつった方が早ぇかもな。」

「ほぉ・・・。では、残りの1つは・・・・」

「・・デネブ。白鳥座だ。
見てみろよ、白鳥座を中心にちっせぇ星が集まって、あの2つの星の間にあンだろ?
アレが俗に言う天の川だ。」

「なるほど・・・・しかし、政宗様はよく知っておられるな。」

「・・・・あぁ、昔父上に聞いたからな。」


そういう政宗の顔はどこか寂しげだった。


「・・・・・あの2つの星はな、昔の異国の明ってところの話に出てくる人たちのことらしいぜ。
そっから生まれたのが七夕だな。」

「・・・・・・・その話とは?」

「珍しいな。興味があンのか?」

「・・・・・はぁ・・・・まぁ。」


政宗はふっと笑うと、七夕のいきさつについて話し始めた。
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