戦国BASARA

□Dreams come tree
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「・・・・・・織姫は毎日毎日はたおりをする働きモンだった。」


そんな織姫に‘デネブ’・天の皇帝は花婿をさずける事にしたんだ。
その相手が彦星。彦星は牛の世話が上手い働きものな奴だった。
だが、結婚した2人は、あんまりにも嬉しくて毎日一緒にいた。
そして、やがて仕事をしなくなった。
これを見たデネブの怒りを買い、2人は天の川の両端に離されてしまった。
しかし、織姫がこれをあまりに嘆き、悲しんだ。


「・・・・・・・・・だからデネブは、1年1度、七夕の夜にだけ会えるようにしたそうだ。」

「なるほど・・・・・」


政宗にしては幻想的な話であった。
小十郎も政宗は女の話など毛ほども興味がなさそうに見ていたから、この話を聞いた時ちょっと驚いていた。


「しかしまぁ可哀そうといえば可哀そうですな。恋しい者に1年に1度しか会えないのだから・・・」


小十郎は柄にもないことを言ってしまったなと、内心苦笑していた。
すると政宗は左目しかない瞳を悲しそうに下げてこう言った。


「俺は、あいつらは幸せモンだと思うけどな。」
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