戦国BASARA
□Dreams come tree
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小十郎は驚きを隠せなかった。
自分の主の口からこんな事を聞けるとは思ってもみていなかった。
「何故、そう思われたんです?」
「・・・・・・・世の中にはな、1年に1度も・・・・・、いや、もう2度と会えない奴だってたくさんいんだよ。」
「・・・・・・政宗様・・・・・」
「そして、俺も・・・・な。」
そう答える政宗の言葉に、小十郎は若干心あたりがあった。
小さい頃政宗の幼馴染だった女子のことを。
その女子が奇襲に会って、今はもうこの世にはいないということを。
「Hhun!柄じゃねぇな。」
「・・・・・いえ、そのような事は。」
そんな政宗の気持ちはあまりにも痛く、重すぎた。
心がキシリと軋んだ。
お互い黙ったまま数十分が過ぎたとき、
話を切り出したのは小十郎だった。
「政宗様」
「An?」
「政宗様、あなたの願い事はなんですか。」
「・・・・・俺のか?」
政宗は一瞬驚いた様子だったが、そーさなぁ・・・・と考えだした。
「・・・・天下統一。戦の無い、平和な世を・・・・・だな。」
「・・・・・・・あなたらしい。」
「そして・・・・・、
もう2度と、俺みたいな思いをする人間がでないように・・・・」
その政宗の顔は寂しそうで、どこか強い決意を秘めていた。
世のために、人のために、それだけじゃなくて
お前のために
残された俺は、精一杯
生きて、
絶対に叶えてみせる。
自分の夢を。
俺の願いを。
それが叶ったとき、その時は、
もう1つだけ、叶わぬ夢を
願いを
追ってもいいだろうか。
”もう1度、君に会えますように”