るろうに二人

□悪一文字
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「赤報隊…」



剣心さんが小さく呟く。





「(赤報隊って…あの…?)」




はい、宗次郎くんの心の声なんてきこえませんー!





「死ね抜刀斎!!!!」




すると、予兆もな、喜兵衛さんが胸元か、ら銃を取り出す。
喜兵衛さんは躊躇することなく、剣心さんに銃を放った。





「いやあ!!!」

「剣心!」

『剣心さん!!!』

「ひ…緋村…さん?」





誰もが驚愕する中、宗次郎くんは少し安心したように言う。
すぐさま剣心さんの方を見てみると、彼は平気に立っていた。

喜兵衛さんの放った銃弾は、逆刃刀の鍔にあたり、ピシピシとその形を崩していく。




「剣心!」




弥彦君が力強く呼ぶ。
お姉ちゃんは安心したのか、腰を抜かして涙をぽろぽろ。




『よ、よかった…って、あ、宗次郎くんごめん。』

「え、あぁいいですよ、別に。」




いつの間にか、近くに居た宗次郎くんの着物を掴んでいたようで自分でも吃驚。





「弾道を見切って、鍔で受け止めるとは…だが、これでどうだ!!」




カチっと、銃口が向けられ標的にされたのは私達。





「!!」

『き…喜兵衛さん…!!』


「伍兵衛、ガキ共を逃げられんようにしろ!!」
「逃げられんようにって…兄貴、縛ろうにもヒモの持ち合わせが…」

「だったら両足を折れ!」





喜兵衛さんは恐ろしい顔で、私の考えない怖いことをいう。





「成程……さすが兄貴、頭がよく回る!」





伍兵衛さんが私達の前に立つ。





「ヤロウ!」

「……」






弥彦君も宗次郎君もそれぞれ、竹刀と刀を構える。

宗次郎君の方は、刀の刃を逆にして。
















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