るろうに二人

□失恋
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あんたらの話を聞いてたら



そういう答えがでたんよ






番外編、失恋




あの日、華乃ちゃんに会って、二日が過ぎた頃。
うちは胸をときめかせながら、神谷道場へと足を運んでいた。

ちょっと早よう来すぎたかな、華乃ちゃん起きてるとええけど…

瀬田さんに、会えるやろうか…


瀬田さん…神谷道場に居候してる、るろうにさん…
んで、うちの想い人。

…まァ、一方的な片想いってヤツなんやけどな。
瀬田さんに会えるかもしれへん、ってトコロで、うちの足取りは軽い。

スキップの勢いや。



華乃ちゃん……一昨日、時々辛そうな顔してた。
あの態度からして、ほんまは瀬田さんのこと好きなんちゃうか、って思う。

…そうやったら、「協力して!」なんて言ってしもうたうちって、最悪やな…


ションボリして歩いていくと、いつのまにか神谷道場。
おぉ、早いなぁ。
あ、丁度そこに人がおる。





「す、すいません…あのぅ………」





なんか、見覚えのある着物やなーって見てると、その人は振り返った。




「はい、なんでしょう?」





せ、…瀬田さん!!!!!




「(やばっ、この人うちのこと、知らんねんやった!!)あのっ…
うち、梨倉綿衣言います!!!」


「はぁ、瀬田宗次郎です。」


「えっと…華乃ちゃんいますか?」


「華乃さん…ですか…(例のご友人?)呼んできます。」




お願いします、と言う前に瀬田さんはタタターと素早く行ってしまった。

か…かっこいい…
初めて…初めてうち、会話した!!!
めちゃくちゃ嬉しい!!!!

うっわ、どうしよっ!うちいま、顔赤いって!!!!




「梨倉さん…!(だっけ…)」

「おわっ!」




んぎゃーっ!瀬田さん早すぎるー!!!
変な声出たやん、はずっ!!!




「えっと…?」

「あぁ…華乃さん、起こしておきました。部屋まで案内します。」




してくれんの―――!!!!
うっわぁー心臓持つか、わからへんよ!?

瀬田さんの後に続いて、私は中へとあがらせてもらった。













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