るろうに二人
□そして仲間がまた一人
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「だから拙者は及ばずながら、そういう人たちの力になるべく、逆刃刀【このかたな】を振っている。」
およばない、なんてそんなこと全然ない。
剣心さんは、皆の力となっている。
「一年後になるか、十年後になるか、それとも永遠に維新の終わりは来ぬままか分からぬが。
そうすることが、明治維新の犠牲になった人々の償いになると思っている。
人斬り抜刀斎が斬り殺した、人達への償いになると思っている…でござるよ。」
維新は私達が生きているうちに達成しないかもしれない。
けれど、それでも、多くの人が、幸せになってほしい。
その思いだけは消えないでほしい。
一人でも多くの人が笑えるように。
幸せになれるように。
一歩でも、近づけるように。
「腰が抜けてる?」
「情けねェ師範代。」
「ごもっとも!」
「うるさいわよ。」
『あはは』
笑い合えるように。
ドサリ、音を立てて斬左さんは倒れた。
「斬左!」
その時代はいつ来るか分からないけれど。
いつか、来ますように。
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