るろうに二人

□そして仲間がまた一人
3ページ/7ページ





「だから拙者は及ばずながら、そういう人たちの力になるべく、逆刃刀【このかたな】を振っている。」




およばない、なんてそんなこと全然ない。
剣心さんは、皆の力となっている。




「一年後になるか、十年後になるか、それとも永遠に維新の終わりは来ぬままか分からぬが。
そうすることが、明治維新の犠牲になった人々の償いになると思っている。
人斬り抜刀斎が斬り殺した、人達への償いになると思っている…でござるよ。」






維新は私達が生きているうちに達成しないかもしれない。


けれど、それでも、多くの人が、幸せになってほしい。
その思いだけは消えないでほしい。

一人でも多くの人が笑えるように。
幸せになれるように。


一歩でも、近づけるように。






「腰が抜けてる?」

「情けねェ師範代。」

「ごもっとも!」

「うるさいわよ。」

『あはは』




笑い合えるように。


ドサリ、音を立てて斬左さんは倒れた。






「斬左!」






























その時代はいつ来るか分からないけれど。



いつか、来ますように。












次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ