ぶっとび!!ジャ→ジ団

□箱入り娘の事情
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お嬢様は私の選んだ服に抵抗を示す様子もなく、袖を通すと一言。
「ダサダサですね」
私は顔から血が引いていくのを感じた。
「冗談ですよ。」
私があまりに変な顔をしていたらしくお嬢様はクスクス笑いながら言った。

「お嬢様ぁー…」
葵お嬢様の悪戯は心臓に悪い。
「ごめんなさい。やっぱり清ちゃんが一番苛め甲斐があるんですもの。」

お嬢様いつの間にドSに、と言おうとしてその一言を飲み込む。

「いえ、私はどちらかというとMですよ?」


心読まれた!?しかもお嬢様Mなの!?世界中の男が放っておかないよ!(M男は別)とか考えてるのがバレてしまったのか、
「顔を見れば分かりますよ。」
とお嬢様は言ってソファーに座りワイドテレビを点ける。

それからソファーをぽんぽんと叩き、私に隣に座るようにすすめる。
「滅相もありません。」
私はいつもそう答えている。が、お嬢様は毎回懲りずに勧めてくる。
私が断るとお嬢様は寂しそうな顔をしてテレビをニュース番組に切り替える。
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