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□君に出会えて…
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君に出会えて…
「君に出会えて、良かった。」
「あっ…アスランっ!?いきなり何て事言うんだよっ!?」
不意に、言いたくなったんだ。
ただ、君に出会えて良かったと。
「なんとなく、かな。」
「はあっ!?な、何でそんな…」
「――本当、ありがとう。君がこの世に生まれて来てくれたから、俺は生きていられるんだ。」
カガリがいなければ、俺はジェネシスで死んでいただろう。
『生きる方が戦いだ』
そう言って、俺に生きる意味を教えてくれたのは、君だ。
「……あ、う。」
俺はカガリをぎゅっと抱きしめる。
君の温もりが直に伝わり、俺の不安は取り除かれてゆく。
――俺は、一人じゃないんだ。
「アスラン…」
頭をぽんぽんと叩かれるのも、今は悪い気がしない。
「私も、お前に出会えて良かったよ。」
「カガリ…」
「なあ、アスラン。ひざ枕してもいいか?」
俺がコクりと頷くと、カガリは俺と自分の体勢を変える。
ここは宇宙だから、カガリでも俺は自由に動かせる。
カガリの温かな膝の上に乗るのは、とても気持ちが良かった。
「カガリ…好きだ。」
「私もアスランの事、好きだぞ」
――君という存在を改めて確かめられた、ある日の事。
End