[その他♪]

□[正閃@]はじまりの予感
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「そろそろ髪切りてぇ…」

ぼそっと呟いたその言葉に、真っ先に反応したのは、思いがけない相手。頭領だった。



『ぜったいダメだぞ?!』
両肩にガチリと力強くつかまれ
真剣な瞳でまっすぐ見つめてくる。

そのような対応に少し動揺しながらも、
「え?どうしてですか?髪長いのって結構、面倒なんですよ?」

『それでもダメだ。短くするなんて断固拒否する!』

「えー・・と;(なぜ??)
俺、くせ毛だから後ろで縛れる程度は残しときますよ?
雨の日とか湿気ある日、ひろがって大変なので」

『ん?そうなのか?もっと短くしてしまうのかと思って、、。うん。後ろで結えるくらいの長さなら良し♪^^』


くしゃりと髪をなでられる。



いったい何なんだ?

あの過敏な反応。


俺の髪なんてどうでもいいじゃないか?



以前から、頭領は良く俺の髪に触れる

子供にするようにポンポンと撫でたり、優しく微笑みながら指に絡め取るように撫でたり…


長い髪の毛に触るのが好きなのか?

…頭領は短髪だもんな。


俺じゃなくて、女の子の髪触れば良いのに



胸が締め付けられる。

実は気付いてる・・

俺はそんなに鈍い奴じゃないから。

こんな風に髪に触れられているのは、俺だけだってこと。



でも、だめだ!期待してしまったら。


『俺』を好きなんじゃなくて、頭領は『俺の"髪"』が好きなんだから。


俺の思う好きとは別の種類の好意。




だから触れられたくらいで、いちいち嬉しいとか思ってたらダメだ。

感情を抑えて…

包み隠して…

守らなければ…


だって、こんな恋心が成就するはずない…






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「100のお題に挑戦!」
[004]ストロベリィ

のお話の前置き…みたいな感じでっす。

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