[その他♪]
□[正閃@]はじまりの予感
1ページ/1ページ
「そろそろ髪切りてぇ…」
ぼそっと呟いたその言葉に、真っ先に反応したのは、思いがけない相手。頭領だった。
『ぜったいダメだぞ?!』
両肩にガチリと力強くつかまれ
真剣な瞳でまっすぐ見つめてくる。
そのような対応に少し動揺しながらも、
「え?どうしてですか?髪長いのって結構、面倒なんですよ?」
『それでもダメだ。短くするなんて断固拒否する!』
「えー・・と;(なぜ??)
俺、くせ毛だから後ろで縛れる程度は残しときますよ?
雨の日とか湿気ある日、ひろがって大変なので」
『ん?そうなのか?もっと短くしてしまうのかと思って、、。うん。後ろで結えるくらいの長さなら良し♪^^』
くしゃりと髪をなでられる。
いったい何なんだ?
あの過敏な反応。
俺の髪なんてどうでもいいじゃないか?
以前から、頭領は良く俺の髪に触れる
子供にするようにポンポンと撫でたり、優しく微笑みながら指に絡め取るように撫でたり…
長い髪の毛に触るのが好きなのか?
…頭領は短髪だもんな。
俺じゃなくて、女の子の髪触れば良いのに
胸が締め付けられる。
実は気付いてる・・
俺はそんなに鈍い奴じゃないから。
こんな風に髪に触れられているのは、俺だけだってこと。
でも、だめだ!期待してしまったら。
『俺』を好きなんじゃなくて、頭領は『俺の"髪"』が好きなんだから。
俺の思う好きとは別の種類の好意。
だから触れられたくらいで、いちいち嬉しいとか思ってたらダメだ。
感情を抑えて…
包み隠して…
守らなければ…
だって、こんな恋心が成就するはずない…
----------
「100のお題に挑戦!」
[004]ストロベリィ
のお話の前置き…みたいな感じでっす。