†novel† NEW!0901『ひどく愛してる。』

□アイスと一緒に
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アイスと一緒に
〜アイストイッショニ〜





からん
かららん

ころろん

グラスの中で氷がなる音。


「あぁ〜この音はこんなに涼しいのに・・・」





じいぃじじじじぃい〜

「何で蝉の鳴き声はあぁも五月蝿くて鬱陶しくて暑くるしぃのぉお?親の顔が見てみたいゎあ」
ぼおっとして頭が回らずどうでもいいことを呟いてみた。

銀時は机に突っ伏しながら、アスファルトに卵を乗せると卵焼きが出来そうな烈々と燃える外部の温度とそう変わらない部屋の暑さに耐えようと、水滴が側面に出来て冷たいグラスを顔に押し付けている。

神楽と新八は新八の姉である妙の道場に泊まりに行って万事屋は銀時一人だけになっていた。正直、この暑さで仕事を取る気は無い。依頼主が来ても即お帰り頂くつもりだ。このことを新八に知れたら「うちの家計は火の車なんですよ?なんてことしてんですかアンタ!死んででも仕事受けて働いて下さい!」なんて血相変えて怒鳴ってしまいには鼻フックでも飛んで来そうである。

「死んだら仕事なんてできませぇ〜ん!」

餓鬼みたいなことを吐いてみた。虚しい。
駄目だ独り言が多いのは良くないことだぞオイ。そうだ何も考えなけりぁいいんだ。うん。そうしよう。


「・・・・・・・・・・・・。」




じいいいいぃぃ・・・





からんっ
氷が溶けて一回り小さくなった。


もうどうでも良くなって来て瞼が重くなる。





次第に視界が暗くなっていった。







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