雛鼠作

□ゲリラ豪雨編
1ページ/5ページ

振替のバスのところは全て捏造です。

一緒に買い物に行ったあの日から、サスケとナルトは良く遊ぶようになった。
週末にサスケから「日曜暇か?」、とナルトへメールが来る。
それに対して「家でゆっくりしたい」と返せば、サスケがナルトの家に来て、ゲームや時たま宿題などをする。
「暇」と返せば、サスケが買い物や映画、サスケの家へと誘う。
そんな状態なので、クラスメイトも良く2人でいる所を目撃するのだが、一度外で2人にあったキバがナルトに誘われて遊んだ後、暫らくの間サスケから常に殺気を感じたという事があってから、2人を外で見たら声を掛けるなナルトに見つかる前に逃げろと言われている。

良く遊ぶようになって、お互いの事が解ってきた。
ナルトにとって意外だったのは、細かい趣味が良く会うと言う事だ。
サスケと出掛けて歩いたいると、ふと目にとまる物が一緒だったり昼にファミレスに入ると似たような物を頼んだりする。
何かを選ぶ時、喧嘩になった覚えが無いのだ。
サスケももちろんナルトの意外な所を見つけて、驚いていた。
映画はナルトの趣味に合わせようと、流行っているヒーロー物に誘うとあっさり断られ、以外にもサスケの好きな小難しげなミステリーを含む映画を選んだ。
なぜヒーロー物ではないのかと聞けば「勧善懲悪って好きくねーの」と笑って言った。

そんなこんなで、今は夏休み。
学校に行っている時のように、毎日顔を合わせることが出来なくなった。
ナルトが後見人である『ばあちゃん』に会いに行ったり、サスケが一族の集まりによばれたりと忙しい合間を見つけて、8月上旬久しぶりに出掛ける事になった。
場所は上野の博物館。
その後は初めてのお泊り会だ。
サスケは当然ながら、ナルトも友達と学校行事以外で一緒に寝るという事が初めてなのでうかれている。

それなりに楽しく博物館を観覧し、持って行ったお弁当を公園で食べたりと楽しく過ごした。
予想より早く博物館を回り終えてしまった為、渋谷のショッピングビルなどでぶらぶらと買い物をしてさあどこかで一服しようかと外に出ると、土砂降りの雨に阻まれた。
今日は朝から雲ひとつ無くいい天気で、天気予報も夕立は無いと言っていたため2人とも傘を持っていなかった。

「またゲリラ豪雨かよ」
「たまんねーな」

2人でぶつくさ言いつつも、とりあえず地下街への入口まで全力で走る。

「うっわー、結構濡れた!」
「顔くらいは拭いとけ」

サスケに渡されたタオルをありがたく借りて、ナルトは顔と腕を軽く拭く。

「暫らく前から降っていたみたいだな」
「なんで?」
「新しいビニ傘を持っているやつが結構いる」

サスケの言うとおり、地下街を歩いている人の中に明らかに新しいビニール傘を持ち歩いている人がいる。
この雨だと移動もままならないし傘を買うのも勿体無いと言う事で、帰る事にした。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ