雛鼠作
□お正月
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「正月は特別任務があるから、明日から三が日まで君達下忍はお休みね」
カカシはそう言うと、さっさと帰ってしまった。
「やったあ!大晦日もお正月もお休みなんてラッキー」
新春大田市売りに行くわよ!とサクラは意気込む。
「二人はお正月どうするの?」
内なるサクラ全開で叫んでいたサクラが、ナルトとサスケを振返る。
「俺は家にいる」
「そっか、人多いもんね。ナルトは?」
「お、俺はいつもどおり・・・かな」
ナルトは今までイルカと共にお正月を過ごしてきたが、今年はそのイルカもカカシと同じで任務があるため一緒には過ごせないと言う。
「そうなの?・・うう!急に寒くなってきたわね」
ちょうど木枯らしが3人の間を駆け抜けた。
「寒いし帰るね。じゃあ、また来年。良いお年を!」
「うん、良いお年を!」
「良いお年を」
挨拶をすると、サクラは走って行ってしまい、サスケとナルトが残された。
「ほんとにさみーな、俺も帰るってばよ。サスケは?」
「俺も帰る」
「んじゃあな」
「ああ、来年」
すっきりと会話を終えて帰ったナルトだが、なんだか寂しくなってしまう。
帰り道に、忙しそうにしながらも仲良く手をつないで楽しそうに歩く家族を沢山見たからかもしれない。
「一人か・・・」
思わず声に出してしまうが、サスケも同じだという事を思い出し、発言を取り消そうとするかのように口を抑える。