BLACK作

□木の葉のこの子、元気な子
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10月10日、朝。
この日に休みを合わせていたサスケとナルトは、旧うちは集落の外れにある、うちは一族所有の森に来ていた。

ナルト「ん〜。いい天気だってばよ。」
サスケ「今年はよく雨が降ったからな。キノコ狩りには丁度良い。」

ブナや赤松が自生するこの森は、忍達の度重なる修行により付けられた傷から様々なキノコが生えてくる実り豊な森だ。

ナルト「で?キノコ狩りってどうやんだってばよ?」
サスケ「比較的陽が当たる南の斜面、つまり俺達が今いる場所だが、そこを下から上に探して行くのが基本だ。」
ナルト「下から上?」
サスケ「キノコってのは落ち葉の下に生えてる場合が多いからな。下から見た方が見付け易いんだ。」

サスケが木の根元の落ち葉を軽く掻き分けると、中々に立派なキノコが顔を出す。

ナルト「お〜。それってば食えるやつ?」
サスケ「これは可食だな。が、お前はそんな細かい事は気にしなくていい。片っ端から採りまくれ。」
ナルト「え〜。毒キノコだったらどうするんだってばよ?」
サスケ「里に売る。」

親指をグッと立てて自信に満ちた顔をするサスケに、忍者って因果な商売だってばよ、とナルトは溜め息を吐いた。

サスケ「じゃあ始めるか。一応軍手だけはしろよ。」
ナルト「っしゃー!やってやるってばよ!」

意気揚々と狩り始めて数時間。
実力有る忍が二人、本気でキノコ狩りをしたら、昼前には持って来た籠が一杯になっていた。

サスケ「そろそろ昼飯にするか?」
ナルト「飯ーっ!」

大きく伸びをするナルトに、サスケもつい口元が弛む。

サスケ「もう少し登ると葡萄の樹がある。そこで飯にしよう。」
ナルト「おう!」
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