裏物部屋

□よく寝たので絶好調になりました
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下手に恥じらうのも馬鹿らしくなりじゃあどうしてくれるんだと居直れば、そりゃあこうするさと当然のように寝間着を下ろされた

***

変えたばかりの下着に早くもうっすらと染みがついていたとか、それを幼馴染みの男に間近で見られているとか、見られて尚勢いよく勃ち上がる自分の元気の良さとか、諸々、例の後輩ではないがもう「どうでもいい」と投げ遣りな気持ちになる
ベッドヘッドへ少しずり上げた頭を枕に押し付け、じくじくと熱く疼く下半身に視線を向けて
街中で十人が十人振り返るようなきれいな顔が身を屈め己の逸物を一心不乱に舐めしゃぶっている
脳が揺れるようなその光景を見れば、何もかもどうでもよくなるのだ

「ん、ぁ、ぁは…」
ちゅるちゅると唾液にまみれた舌で陰茎をねぶり、紅く濡れた唇からは甘い吐息が絶え間なく漏れ出る
無理矢理追い詰めるような荒い所作はなく、じっくりと高められる快感は下半身的にも視覚的にも天国のような心地であった
ふー、ふー、と深呼吸に近い息遣いで感じ入る荒垣の様子に真田も奉仕精神が刺激されたのか、舌使いは一層ねっとりと濃いものへと変わって行く
そそり立った竿の下に主張する膨らんだ精巣を唇で柔くはみ、間の窪みから裏筋の半ばまでべろりと舐め上げる
「………っ、オ゛、ぁ」

きもちいい
きもちいい

悠長に構える余裕もなくなり知らず荒垣の腰がもっと強い刺激をと求め揺れ始める
みちみちと舌に押し付けられる熱の塊に真田が嬉しそうに瞳を細め、雄の匂いが十二分に漂う幼馴染みの性器を薄い唇の中へと呑み込んだ
「ん、んンッ、」
先端から絶えず滲み出る熱い汁を時折啜り嚥下しながら、手指でも竿の根元辺りをきゅちきゅちと小刻みに扱いて行く
「あ、やべっ……それスッゲー良いな」
堪らず素直に感想を告げれば、ならばもっとと揉みしだく動きが増え咥内の中もより多くの唾液に濡れだした
いっそはしたないまでに音を立てて啜られる度、腰の芯まで震えが走る
「ふぅ、ん、ひんい、きもひぃ?」
狙ってしているのか天然なのか、後者寄りな気がしなくもないが咥えたまま上目遣い、さらに足らない言葉で尋ねるのは反則だろう
「〜〜っぁ、ぅぐっ!」
「んひゅっ!?」
あざとい仕草に我慢できる筈もなく途端真田の咥内に思いきり射精してしまい、珍しく前置きのない荒垣の所業に流石に出したものはむせて直ぐ吐き出された
けへっ、と小動物のような咳と共に股間にぴしゃりとかかった精液を何故か真田がまんじりと見つめだす
次いで「もったいない」とか何とか言いながら舐めとろうとしたので、そこは慌てて止めた荒垣である
「馬鹿、アキ、いいって!」
「でもシンジの……んちゅっ」
飲みたい、だのと爆弾発言をされる前に無理矢理身体を起こし唇を塞ぐ
一瞬何とも度し難いえぐ味が咥内を過ったが、すぐに相手の甘い体液の味に変わった
そのまま二、三分ほど口付けを交わし、唇を離してとろりと蕩けた瞳を覗き込む
「……なぁ、挿れてぇんだけど……駄目か?」
してぇ、と直球で欲を告げる荒垣に対し、真田が異を唱えることはなかった

「今日は疲れたシンジを労ってやろうと決めてたんだ」
そう言って幼馴染みが嬉々と取った体位は騎乗位であった
嬉々と取るには些か難易度が高い体勢にも思えるのだが、こちらの体調を思いやってのことと単純に荒垣自身が見てみたかったので特に止めることはしない
やや仰り気味の体勢で腰上を跨ぎ、渡したローションで自ら後ろ穴を拡げる美丈夫の姿は中々に絶景である
「あ、明日は、日曜だから、ちょっとゆっくり寝てても大丈夫だな」
「…そうだな」
居たたまれない間を誤魔化そうと何気ない会話を始める、いじらしい所がおかしくて愛しいと思う
「ん、ん、……タルタロスの、探索も、シンジ達が頑張ってくれたから、しばらく休みだって、ぁ、はっ、言ってた……、こら!」
話半ばに陰茎側から『ついうっかり』指先を滑り入れてしまい、大袈裟に揺れた身体が嗜め吠えた
「そいつぁありがてぇ」
気にせず二本目を挿入し、先に入っていた二本の指とバラバラに動きを外して拡げれば堪らずへたりと荒垣の腰上に尻餅をつく
もちろん指は入れたままなので真田の自重で更に奥まで入ってしまった
「あ、あ、あぁアっ!」
悦い所を刺激したのか魚のように跳ねる身体を宥めすかし、ローションを足しながら動きを続ければ
「も、もうい、もう挿れる、からぁっ」
危うく主導権を取られそうになり慌てた真田が後ろから荒垣の指諸とも抜き取った
くぽっ、という水音と共にうぅと短い悲鳴が出たが気を取り直し、少し萎えかけていた荒垣の性器と性器同士を擦り合わせてからほぐした場所へと宛がう
「…アキ、膝震えてんぞ大丈夫か?」
「…………大丈夫だ、問題ない」
あまり大丈夫ではなさそうだが、これ以上荒垣から手を出すと後々の文句が煩いので真田の好きにさせることにしたらしい
右手で尻たぶを開き、左手で先端と穴を補助する
ふー…と細く息を吐きながらゆっくりと腰を落とし、くぷり、と先が埋まった辺りで一度動きを止めた

「………」
「………」
「………」

「……おい、続きは?」
「いや、うん、大丈夫だ」
やはり大丈夫ではなさそうなのだが、このままいつまでも静止されるのは荒垣にとっても生殺しなのでつい急かしてしまう
真田は真田で調子に乗って慣れない体位を選んだ為にいつも以上に荒垣のものを大きく感じてしまい、若干及び腰になっている
「(ダメだダメだ、今日はシンジを労ってやらないと…!)」
今確実に労られているのは真田の方である
受け入れる側なのだから一般的にそれで構わないと思うのだが、一度決めたことは最後まで貫き通すのが彼の信条なのだ
ふっ、と気合いを入れ一気に腰を落とし、大根か何かと勘違いしてしまいそうな大物を根元まで全て飲み込む!

「〜〜〜〜〜〜っ!!??」

当然、目の前に火花が散るような衝撃と痛みが尾てい骨から全身に向け襲った
「あ、あ゛、あ゛ー!ぅああーーっ、あー!!」
「うぉおっ!?馬っ鹿アキ、お前!無茶すんなよ!」
真田は勿論のこと荒垣もいきなり下半身に直撃した尻たぶに驚き、咄嗟に両手で痙攣する腰を支えてやる
果たしてすぐ抜いてやるべきか、それともしばらくそっとしておいてやるべきか?
「アキ、どうす……」
うー、ふー、と不鮮明な呻き声を上げ続ける真田に尋ねようとした荒垣は、ふと腹の辺りにぱたりと水滴が落ちたことに気付く
ぱたぱたと落ちる水の正体――涙でぐしょぐしょに濡れ歪んだ真っ赤な顔で真田が睨み付ける

「うっ、うぅ……し、しんじのぉ……でっかすぎだぁっ……ばかぁぁ〜〜……!!」

「…………………………」
その瞬間、荒垣はこめかみの辺りがブツリと切れる音を聞いた





――――――やだっ、やだぁシンジ!!もう無理!無理!無理だってぇっ、ひぃん!!ふぁっ、ぁあ!!
 っせぇな、んなこと言ってテメェもしっかりおっ勃ててんだろ!ちゃんと最後まできっちり労りやがれ!――――――


翌朝、身体の重さや怠さも消えてすっかり体調を取り戻した荒垣と打って変わり、真田が全身鉛のような身体の重さを感じ疲労になったという


END.


主「ちなみに俺は起きてましたよ!」
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