裏物部屋
□泣いて、啼いて、笑って
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「いやだ！シンジ、いやだ！」
大きな目から、ぼろぼろ涙を溢してアキが泣いてる
いやだじゃねぇだろ、いやだじゃ
「いい歳してガキみてぇに泣くなよ、みっともねぇ」
喋る調子と同じように、きつくアキを握り締める
こいつ、マゾっ気あるからな
こんなのでも感じるんだ
「あ…痛、いやっ…ああぁあ！」
…ほらな
いやだの何だの言いながら、しっかり勃ってやがる
アキのなめらかな手と違って、俺の手は荒れてガサガサしている
そんな肌で強く握り、擦られたら、普通は痛いなんてもんじゃない
だけどこいつは違うんだ
痛みが快感に変わる体質
何ともやり甲斐のある奴
「ふっ…うぅん…っ」
「汁垂らしまくりじゃねぇか。ハッ…だせぇの」
アキの先から、だらしなく体液が滲み出る
ガサついた親指で捻り込むように擦れば、いたずらにつついた蜂の巣みたいに余計に吹き出た
「やだ…いやだ、シンジ…こんな…あぁぁん！」
まだ言ってやがる
うるさい口は、下の口ごと塞いでやろうか
滅茶苦茶に揉みしだきながら、アキの顎を掴んで唇に噛みつく
赤ん坊みたいに真っ赤な涙目のアキ
快楽的にも通じる急所を執拗にいじられて、くぐもった声でいやだ、いやだの繰り返し
じゃあ、俺の手に押し付ける様にはしたなくくねるこの腰は何だ？
すがりつく様に首に回されたこの腕は何だよ？
まったく、とんだ…――
「――淫乱」
フッ、と耳に息を吹き掛けて言ってやれば、途端にアキの全身が痙攣する
「あ…ぁ、あ…！ぅあぁあ…！」
物凄い勢いで、俺の手の中にアキの吐き出した物がかかった
シーツを汚されて、手もベトベトで、ぶっ飛ばしてやりたくなるくらいムカつく事のはずなのに、何でか俺はアキにだけ甘く出来ている
ムカつくどころか、興奮してきた
吐精の余韻でまだ震えてるアキをうつ伏せに転がして、腰だけ高く持ち上げる
「あ…ぅ…なに…？」
この上なくいやらしい体勢に抵抗があるのか、それともこの体勢の意味自体分かってないのか、アキがより一層不安そうに振り返った
面倒くせぇから無視だ
どうせすぐに、どうでもよくなる
女みたいに真っ白な尻を掴んで、割れ目に口元を埋める
「ひぅっ…!?」
伸ばした舌で入り口をこじ開けるように舐めれば、馬鹿みたいに身体を強ばらせた
「シンジ！いやだ…やめろ…やめっ、……んぁあ！」
いい加減聞き飽きた拒否の台詞を黙らせるため、唾液を流し込むように舌を丸めて突っ込む
まだ舌だけしか入れてねぇのに、中はぐちゃぐちゃになって危うく根本から引き抜かれそうだ
前の方も同時に相手をしてやれば、もう言葉なんて出やしない
訳の分からない喘ぎだけがひっきりなしに漏れ出てくる
「ァ…ふぁ…はぅんんっ…んぅ…！」
普段から艶のある声だとは思っていたが、こんな時に出すアキの声はとびきりエロい
今日は特にそうだ
…まぁ、無理もねぇけどな
いつもならこんな酷いやり方はしない
大事な大事なアキ
大切に慈しんで、優しく解して、入れることさえ滅多にない
それで十分だったから
それだけで二人は繋がれたから
――だけど俺は、もう俺じゃない