小噺

□立ち入り禁止区域
1ページ/1ページ


巌戸台分寮・ラウンジ――

今日も今日とて、荒垣と真田はそれとなくナチュラルに、いたたまれなくなる程イチャついていた…

真「シンジ、シンジ」
荒「………」(←漢字パズルに熱中)
真「なぁ…シンジ…」(つんつん)
荒「………」(←無視)
真「……う……」(←犬耳があったら垂れそうな位しゅん…)
荒「…んだよ、アキ」(←おもむろに頭抱き寄せ)
真「!…シンジー!」(←盛大に擦り寄り)
荒「チッ…鬱憤しい奴だぜ…」(←とかいいつつボディタッチ)



主「……先輩達は人生をナメてるんですか!?」(←ソファーの下からズォッと天月登場)
荒「うぉっ!?何だテメェどっから沸いた!?」
主「たった今、光子(古本屋の婆ちゃん)とのデートから帰って来た所ですよ。ただいマンモス(古)」
真「おかえりんこのぷー(棒読み)」
荒「何だその挨拶は!?アキ無駄に可愛いな!?」
主「巌戸台分寮式挨拶です。そんなことより、いい加減にして下さいよ荒垣先輩!ちょっと二人きりになったと思ったら、『今ならヤれる…ヤっとくか?』てな感じで、いちゃこらえーこら……ハァハァ…とりあえずその太ももまさぐってる手をもっと付け根の方へ動かしたらどうですか!?」(←ガン見)
荒「何が言いてぇんだテメェは!!」(←はっ、と気付いて慌てて手をどかすツンデレ)
真「何だ天月、俺とシンジの仲が羨ましいのか?」
主「いや、別に羨ましくはないです(素)。俺が言いたいのはですね…共有の憩いの場で中途半端にいちゃつくなんてじれったい真似せず、いっそ部屋行って濃厚にべっとりずっちゃりいちゃついたらどうですか、ということです!そして俺はその様子を監視カメラで……おっとっと!」
荒「おい!監視カメラで何だ!?」
主「…なんでもないであります!」
荒「気持ち悪い誤魔化し方すんな!!」
真「お、今のはアイギスの真似か天月?はは、そっくりだな」
荒「お前はもうちょっと空気を読みやがれ!」
主「荒垣先輩、二人を相手に見事な突っ込みぶりですね!…あ、何かちょっといやらしい台詞になっちゃった」(←赤面)
荒「誰の所為だと…!…はぁ…もういい…アキ、部屋戻んぞ」
真「うん?そうだな」
主「え!もう行っちゃうんですか!?」
荒「お前が部屋行けっつったんだろうが」
主「それはそうですけど…どうせなら天田くんの前でいちゃついて、純粋な少年の心に二度と消えない様なトラウマを植え付けてやったらどうですか?」
荒「どうですかじゃねぇ!お前、天田とか…ちょっとそういう敏感なところ持ち出すなよ!!」
真「そういえば天田のやつ、シンジが居る時は全く姿を現さないな。というか、未だに姿を見たことがないな」
主「部屋に閉じ籠ってるか、サッカー行ってるか、閉じ籠ってるか閉じ籠ってるかですからね」

荒「………」(←どん底)

主「おーっと、荒垣先輩がナーバスになってしまったー!真田先輩出番ですよ!」
真「よし、任せろ!」(グッ!!!!)
主「いや、何で拳を握るんですか。違います違います。こうですよこう!小首を傾けながら口元に手を添え、やや不安気に上目遣いで!『シンジ…元気出し……でええぇぇっ!!!!」(←喉元にラリアート直撃)
荒「不愉快なことこの上ねぇ真似すんな!!」
真「ふむ…不安気に上目遣いで……シンジ…元気出して?」(きゅるーん←効果音)
荒「……!!!!」(←クリティカル)
主「あ、一瞬で落ちた!これは総攻撃のチャンス!セクシャルリーダーの名に懸けて、このまま二人纏めて…!!」(がばっ)
荒「何でテメェが脱ぎ出すんだー!!」





天「――あれ?ゆかりさんどうしたんですか?玄関の前で弓一式なんか取り出して…」
岳「あ、天田君お帰りー。ちょっと待っててね、今寮の中にいる馬鹿の脳天ぶち抜くからー」
天「え……?」

――こうやって、一人の少年の健全な心は守られていた…


End.


*さりげなく天田君初登場(でもチョイ役)

雪矢様、お待たせ致しました!
リクエストから程遠くなってしまった感があるのですが…こんな物でよろしければお納め下さい;

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ