鋼の錬金術師/X
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君に言えなかったことがある5題/第二章『ごめん〜君に謝りたかったこと〜』
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東方司令部に到着すると、俺は真っ先に裏庭にてサボリ中の少尉達を捕まえた。
そして、『例の件』を問い詰めると。
何故かハボック少尉は、頭を掻きながら『あ〜…、うん、』と、歯切れの悪い意味不明な擬音を発しながら視線をブレダ少尉に向けた。
だがブレダ少尉も、まるで苦虫を1ダース噛み潰したような渋い表情をして視線を逸らしている。
余りにも埒があかないので、俺は強行手段を執行。
俺は徐に両手を合わすと、錬金術を発動させた。
ハボック少尉には、樹の幹で巨大な縄でぐるぐる巻きにし、ブレダ少尉には、剪定済みの垣根を巨大な犬へと錬成。
遂に降参したのか、少尉達はぽつぽつと語り始めた。