変わりゆくモノ
□夢、すべての始まり
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『トウサン?』
『カツラギミサト?』
『ダイサンシントウキョウ?』
『ネルフ?』
『アヤナミレイ?』
『アスカ?』
『カジリョウジ?』
『サードチルドレン?』
『ナギサカオル?』
『シト?』
『アカイセカイ?』
『カアサン?』
『エヴァ?』
『エヴァンゲリオン?』
怪物のような生き物が少年を睨む。
『ウワーッ』
『なんだったんだろぉ?』
少年は汗だくなりながら、ベッドから起き上がった。うっすらとしか記憶にはないが、奇妙で恐ろしさを感じる夢に驚きを隠せなかった。
そして、時計に目をやると、時計の針は8時を指していた。時計はいつもと同じ様に机とベッドしかない、殺風景な部屋の時を刻んでいた。
『そういえば、電車10時だったかなぁ。』
机の上に置いてある、殴り書きで『来い』と書かれた父親からの手紙と、水着姿の女の人の写真、そして電車のキップをみながら少年は…………シンジは呟いた。
『そういえば、この女の人…』
すると、ノックの音と共におばさんが入ってきた。
おばさんは10年間おじさんと共に僕の面倒をみてくれた人だ……
だけど、いつも、他人のようだった。
『しんちゃん今日はお父さんに呼ばれてる日でしょ?用意しないと。
私今日仕事があるから行くわね。
お父さんに会ったら必ずよろしく伝えてね。
元気でね。』
ガチャ
『フゥー』
シンジは1つ大きな溜め息をついてゆっくりと用意を始めた。
『10年間も一緒にいたのに、やっぱり未練なんてこれっぽっちもないんだな。
やっぱり僕は一人ぼっちだったんだ。ここには、居場所なんてなかったんだ。
父さんだって10年もほったらかして今頃『来い』だなんて勝手だよ。父さんのせいなのに。
僕がどれだけ辛かったなんて誰にも分からないんだ。だけど、だけど、今僕は父さんの所へ向かおうとしてる。
僕は弱い人間だな………』
そんな事を考えながらシンジは10年住んだ家に一礼し、駅に向かい歩き始めた。
ジリジリと照らす太陽の光、ジワジワと目障りなセミの声。歩き成れた並木道をシンジは大きなバッグを抱えて、歩いていた。
その表情は今日の天気とは裏腹に、どんよりとした表情だった。
『プルルルルルルーーー』
シンジが駅についたのはギリギリで少し小走りで『第3新東京市行き』の電車に乗り込み、荷物を床に下ろし、席に腰掛けた。
窓の外には見慣れた景色が広がっている。
『なんだかんだで寂しいもんだな。』
シンジは皮肉そうにそう呟いた。
『父さんは何のようで僕をよんだのかな。
父さんの仕事は人類を守る立派な仕事……かぁ。』
『あっ、そういえば。』
朝の写真を見たときの違和感を思い出し、写真を鞄からガサゴソと、取り出した。
写真には
『シンジ君へ』
わたしが代わりにむかえにいくからまっててネェ〜
(胸の谷間に注目!)
シンジは苦笑いしながら、写真を見つめていた。
封筒の差出人には、葛城ミサトと書かれていた。
『葛城ミサト サン?』
『カツラギミサト?』
シンジがなにか掴みかけた瞬間。
『ガタンガタン、プシュー』
『えっ、止まった?』
『ウーーーーー
ウーーーーーー』
辺りに非常警報がなり響いた。
まだ、彼は知らなかった。この警報が全ての始まり、そして、彼に襲いかかる過酷な運命を…………
あとがき、初めて書きましたあ。
いやぁ、考えてたら、時間はアッという間でしたぁ。初めて書いたので、不安で仕方ないです。
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