銀魂・原作
□一発逆転!
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ウッ、となって少しよろめく。
どうやら銀時に胸を殴られたよう…だが。
いや殴られたと言うより胸の前に拳を突き出されたのか?
「何だよ、だらしねぇな、そんくらいで」
「…ちげぇ」
突然だったから対処出来なかっただけだ!
…それにしても、何だ?
銀時は手に何かを握り締めていて、それを俺の手に置いた。
それは…100円ライター
?…何でライターを俺に、ワケわからん。
「…これは?」
「これは、ってライターだよ!見りゃわかんだろ」
「わかるが、何でこんなものを俺に…」
ハッ…
そこまで言って気が付いた。
もしかしなくても…。
俺の、誕生日の、プレゼント…?
え?…マジで…?
「こ、こんなもので悪かったなぁ…いらねぇなら返せッ!」
「おっ、と…」
銀時がライターを奪い返そうと手を振りかざして来たが、俺はサッと交わす。
「銀時、このライター...」
月明かりだけの薄暗い中でもはっきり分かるほどに顔が真っ赤な銀時は、俺を睨んだ。
「べ、別にわざわざ買ったワケじゃねぇぞ。たまたま家にあったから持って来ただけだ。俺ライターなんて使わねぇし。別に誕生日プレゼントとかじゃねぇし」
聞いてもいないのに一気にまくし立てる愛しい銀色。
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