銀魂・原作

□4月1日○○の場合。
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◆桂小太郎の場合◆




今日は何の日か知ってるか?銀時。


…そうだ、一年に一度、嘘をついても良い日だ。


俺が銀時にあんな嘘をついたらどうする?




















「銀時、俺はお前が嫌いだ!」

「……は?」





いつものように万事屋に遊びに来た俺を豪快な蹴りと共に迎え入れてくれた銀時。

俺が心苦しい嘘を1つ つけば驚いてこちらを見た。


すまんな銀時。

エイプリルフールというこの機会に、お前が俺の事をどう思ってるのかを知りたいのだ。


辛いだろうが、我慢してくれよ、銀時。

俺が嫌いだと言えばいつもは素直じゃないお前も素直になるだろうからな。

ふははははは!!






「……何でそんな事言うんだよ。ヅラ」





銀時は珍しく悲しそうに俯いてポツリと呟いた。





「銀時?」

「…俺は、お前が大好きなのに」

「なっ!!」





銀時が俺の事大好きだとォォォ!!


やった…!

…やっとで銀時の気持ちが聞けたぞォォ!!



そうとなれば嘘をついてる場合ではない。





「銀時ィィィ!今日はエイプリルフールだぞー!さっきの言葉は嘘だぞ。安心しろ俺も もちろん大好きだ」

「ああ、エイプリルフールだね。俺もさっきの言葉は嘘だよ」





飛び付いて来た桂を両手で阻止し、殴ったが。

銀時の話をすでに聞いてない桂には通じない。


















ヅラのくせに俺を騙そうなんて一億万年早いんだよ。


つーか、お前全部声に出してるもん。

嘘にもなんねぇよ。





でも、嘘でも俺の事 嫌いっつったのは腹が立つから。


ホントの事なんて言ってやんねぇ。





「銀時、嘘ついて悪かったな」

「いや…俺の方こそ嘘ついてわりぃな」

「ふははははは!何の事だ?、銀時?」

「…」





銀時の言葉を聞いて幸せそうなヅラを見て。

桂の嘘は嘘にもならないと思ったが。

それにも増して桂には嘘は通じないと再認識した銀時である。







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