銀魂・原作

□4月1日○○の場合。
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◆高杉晋助の場合◆




今日は何の日か知ってるか?


…そうだ、一年に一度、嘘をついても良い日だ。


俺が銀時にあんな嘘をついたらどうする?




















「銀時ィ俺はテロリストを辞めてきた」

「……は?」




俺が万事屋に忍び込んで来たら驚いてやがったが1つの嘘をついたら更に驚いてる銀時。

クックックッ、可愛い奴め。


まさか俺がテロリストを辞めるとは思ってもいないだろうからなぁ。





「まじでか!?高杉!お前がテロリスト辞めてどうすんだよ?」





銀時、信じてやがる。

クックックッ

こりゃ見ものだ。





「…万事屋で働こうと思ってるんだが…銀時ィ、雇ってくれ」

「本気か?高杉、万事屋なんて給料出ねぇぞ?…あ、いや、テロリストの方が給料なんてないからな」





俺のテロリスト辞める。発言に銀時は何やらブツブツ考え始めた。


いや…こうも信じるとは思わなかった。

あんまり人を簡単に信じてはいけねぇな銀時。



そろそろネタばらしした方が良さそうだ。


このままじゃホントの事になりかねない。





「…銀時」

「よしッ!分かった!高杉、万事屋来いよ」

「…何…」

「いや〜、実を言うと俺心配だったんだよなぁ」

「…」

「テロリストなんて不確かな職業(?)だから…。俺、いつもすげぇ不安だった」

「銀時…」

「だけど、高杉が万事屋に来てくれるんなら俺も安心だ!」





銀時…オメェそんなこと思ってたのか?

コイツにはいつも心配掛けっぱなしだからなァ。


銀時の気持ちが聞けて俺ァ、嬉しい。


嬉しいけど…。


話が変な方向に行ってるぞ…。





「銀時、今日は何の日だ?」

「え?高杉の転職の日だろ?」

「あ…いや…」

「高杉、そうと決まればお祝いだ!お前の新しい出発に乾杯しようぜ」

「…あ、あぁ…」

「いちご牛乳しかないけど、良いだろ?」

「…あ、あぁ…」





どうしよう…。

信じ込んでる銀時に今更あれは嘘だと言えねぇ。


こんなに喜んでる銀時を見て少し本気でテロリストを辞める事を考えた高杉。





まさか高杉がテロリストを辞めるとは思ってもいないどころか。

わざわざ万事屋に来てまで嘘をつくとは思ってもいない銀時である。







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