銀魂・原作

□1日遅れの
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「はっはっは!金時〜ワシを見るぜよ〜」


「…何か面白そうな事になってるじゃないの私を見れば良いわ、銀さん」


「…あ、銀さん、俺を見ろよ〜」





……って、落ち込んでる場合じゃねぇ!なんか知らんが どんどん増えて来やがる。

うるさいモジャモジャに、眼鏡のくノ一に、マダオ…。

今までどこに隠れてやがったんだと思う程ぞろぞろ出て来やがって内情を知ってやがる。


っつーか、みんな必死で銀時の手を外そうと争い始めてる。


お、俺もボーっとしてる場合じゃねぇ!




「まっ…!」


「待ちなさーいッ!!」





俺の叫ぶ声が遮られたと思ったら、万事屋の玄関が ぶっ壊され、そこから表れたのは、





「フフフ、銀さん、こんな野獣共に絡まれて可哀想に…私で手を打ちなさい」


「姉上!」


「姉御!」





眼鏡の姉で近藤さんの想い人だ。





「…その声、お妙?」


「そうよ、銀さん、良く考えてみなさいなこんな危険な人達に惚れて危ない目に合うより誰に惚れる方が得策かをね」


「何 勝手な事言ってやがるっ、俺は安全かつ安心だ!」


「あら、土方さんじゃあ聞くけど あなた銀さんに好きだと迫られて何もしい自信あるかしら?」


「…ウッ…」





…考えてみたら、正直 言って自信ねぇ…。



…さっきまで自信あった(と思ってた)が…。

良く考えてみれば惚れてる奴に迫られたりしたら、自分を抑えられる自信ある訳ねぇだろォォ!





「クッ...」


「フフフ、ほら、見たかしら?銀さん」


「…見えねぇよ…」


「ここにいるみんな私が言った事で、銀さんの有らぬ姿を妄想してるわ。さ、誰を見るかを決めなさい」


「え、俺が決めるの?」


「そうよ、銀さん」





銀時は考えた…


…誰を見るかだって?

1日だけど、誰に惚れた方がいいか?


はっきり言って もう目を押さえてるのも疲れた…。

早く自由になりたい。


消去法で考えれば…、

まず、真選組の奴らはパスだな、

あと 高杉、河上もなしだ危険だから、

新八と神楽は家族みてぇなもんだから 有り得ねぇ。

ヅラは……。

さっちゃんは論外だ。

辰馬はうるさいし。

あと長谷川さんはマダオだし…。

残るは…。





「…決めた!」


「俺だろ?ぎっ万事屋」


「俺を見なせェ、旦那」


「僕ですよね?銀さん」


「私を見るアルヨ銀ちゃん」


「俺だろ、銀時ィ」


「拙者でござるよな?白夜叉」


「僕にしときなさい銀時くん」


「旦那……(以下省略)





「俺は、お妙を見る!」


「フフフ、良い選択よ!銀さん」





っ、チクショー!...その女は勝ち誇ったような顔をして、俺達を見回した。

みんなは絶叫してたがお妙が一睨みすれば辺りは静まり返る。


クッ…俺は、ま、負けねぇぞォォォォ!





「ハイハイ、そうと決まれば、みんなは銀さんの後ろに行きなさい」





……クソー!何故か逆らえない雰囲気で みんな素直に従ってる…。

かく言う俺も…。







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