銀魂・原作
□確信犯
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「俺がわかるか?」
「…ひじかた?…俺…」
「ああ、そうだ。…お前 3日間も寝てたんだ……すまん、すまなかった、万事屋」
どうしたの?土方、何で謝るの?
俯いてる土方に握られてない方の手を伸ばそうとしたら体に激痛が走る。
「−ッ、ツウッ!!」
な、なに?身体中が痛くて、動かない。いったい、なにが…。
「万事屋ッ?」
顔を上げた土方は泣いていた。
「…土方、泣いてるの?…何で、謝るの?…」
「…万事屋、覚えてないのか?」
土方は話し始めた。3日前、攘夷志士に襲われた事。土方を庇って俺が銃に撃たれた事。
その後、トラックが俺達 目掛けて突っ込んで来た事。
あぁ、覚えてるよ、そうか…俺…あの後トラックに…。
土方は、何度も何度も謝った。
「…万事屋、本当にすまなかった…。あのトラックの野郎も奴らの仲間だったらしい…全部、俺を狙った者なんだ‥」
「…え?」
「万事屋、俺が責任を取る!怪我が治るまで世話させてくれ!」
土方は俺の手を更強く握り、なんでもする、なんでも言ってくれ!だの言っていて。
それを聞いた俺は、なんだか嬉しくなって、それを隠すために…。
「…当然だ…コノヤロー」
また減らず口を…。
「いつまでくっついてるんでィ土方コノヤロー」
「!!−−沖田くん?」
突然現れた沖田くんは土方の首根っこを掴んで俺から引き剥がして後ろに投げ飛ばした。
うわっ!大丈夫?土方。
で、でも よかった…今ちょっと照れくさくて土方の顔まともに見られなかったから…。
「なにすんだ総悟!オメェ仕事はどうした」
「医者が入り辛くしてやすぜ、ついでにガキ共とババァ共も。場をわきまえなせェ!」
「どうも、失礼します」
「ついでってなんですか?沖田さん」
「おまえもガキダロ!」
「ババァって私の事かい?」
「ワタシハチガウダロ」
「銀時様大丈夫ですか?」
わ、わぁ〜!!みんないたの〜?もしかしてみんな見てたの〜?それならもっと早く入って来いよーッ!
土方も、すみません…と恥ずかしそうに謝っていた。
俺は医者に診てもらって、とりあえずは異常ないと言われて安心する。
周りからもほーっと安心するのがわかった。
ババァ達は、大丈夫そうなら私らは今日は帰るよと言って帰っていった…。また心配かけちまったな〜。
いや、また迷惑かけやがってとか思ってるかもな。
神楽は土方に慰謝料よこせや!とたかっている。
なんかどっかで見た事あるような光景だな…。
「旦那、大丈夫そうで良かったでさァ」
「あ、沖田くん、…悪かったな沖田くんにも心配かけたみたいで」
「…いや、心配はしてやせんぜ、あんたがこれくらいで死ぬわけないでさァ」
「そんな事 言ってるけど沖田さんすごく心配してたんですよ」
「新八…」
「銀さんが病院に運ばれた時すごい剣幕で…」
「おい!黙れメガネ」
「おい!総悟オメェいい加減仕事戻れ!」
「おい!マヨラー話はまだついてねーアルヨ」
「だぁーッ!!わかってるよ!それはもちろん支払うつもりだ!必要なモンがあればなんでも言え!」
「さすがマヨラーアル!わかってるネ!じゃあ酢こんぶ買って来いヨ」
「え?じゃあ僕もお通ちゃんの…」
「それは必要ねぇだろーがッ!」
おいおいうるせぇな〜!銀さんまだ動けないんだからね、さっき気がついたばっかりだからね!ちょっと静かにしてくんない?
なんてね、いつも通りのみんなに安心する。
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