銀魂・原作

□4月バカならぬ…。
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そーいや…神楽が言ってたが今日はエイプリルフールらしい。

「サドと新八を騙してくるアル」とか言って朝っぱらからでて行きやがったし。

新八はともかく、あのドS王子は騙せるのかね?

神楽の事だから心配はいらねえだろうが…。

俺にとばっちり持ってくるのだけは止めろよ。





「おい銀時、なに考えてやがる」

「ん?」

「俺といるのに他のこと考えるたぁずいぶん余裕だな」

「…べつに〜」



そうだ、

いま土方くんが万事屋に来ていて俺の顔を見た途端に欲情したとか言ってソファーに押し倒されて服を脱がされてる最中だった。

土方くんも良くこんなオッサンに欲情出来るよな〜。

なんか俺のない胸に一生懸命 吸い付いたり撫で回したり摘んだりして…。

趣味を疑うよ。

でもそんな愛撫にだらしなく声を上げたり我をわすれて土方くんを求めたりする俺も人のこと言えねぇけどな。



「まだ何か考えてやがるのか?」

「あ…ン…」



俺はいつもえっちの事ではこいつに流されがちだ。

だからたまにはこっちが有利に立って土方くんを泣かせてやりたい。



「俺のことだけしか考えられないようにしてやる」

「えっ…あっ、待っ…!」



そーいや今日はエイプリルフールらしい。

神楽が…。

これはもういいや。

あっ…と、とにかく土方くんを一度ぎゃふんと言わせ…ッ!



「待て待て待てーッ!」



下を脱がされそうになったのを必死で抵抗したら、あからさまに不機嫌な顔をした土方くん。



「あぁ?なんだよ」

「だからちょっと待てって」



それでも俺のズボンに掛けた手を離そうとしないどころか今にも下げられそうだ。



「あ、あのさ〜お願いがあるんだけど…」

「あ?お願い?んだよ改まって、それいま言わなきゃいけねぇことか?後にしろ」



と、手品のようにスルリとズボンごとパンツも脱がされ、ドスンとソファーにひっくり返される。



「ぎゃーッ!ちょっ、待っ…。今じゃなきゃダメだって」

「チッ…」



むかっ…。

土方くんは黙って俺から手を離したけど舌打ちしやがった。

そしてえらそうにドカリとソファーにふんぞり返ってタバコに火を付けた。

腹立つな〜覚えてろよコノヤロー。



「なんだ!1分で終わらせろよ」



もうこうなったら土方くんが泣いて謝るような事言ってやるーーッ!



「なぁ土方くん」

「なんだ?」

「あ、あの…えと」

「あと30秒」

「げっ」



よく考えたら、いや考えなくても俺いますっぽんぽんなんだよ。

土方くんの視線が離れず痛い…。

これじゃ言いたいことも言えねぇよ。



「あの、俺…も」

「はい、時間切れ〜」

「え?ギャァァーーッ!」



再び押し倒され俺の視界はまた土方くんでいっぱいになる。

待ちわびていた分だけ体中を執拗に撫で回され舐められ激しい愛撫が始まった。



あ…

あっ、待って…。

や、

あ、だめ。

またこのまま流されちゃダメだーッ!



「土方くん!たまには俺にも活躍させろーッ」



何もかもどうでもよくなるような愛撫を振り切り一気にまくし立てた。



「…は?」



止まった手にホッとしたような残念なような感じだけど、まぁその反応は当然の反応だよな。



「どういう意味だ?」

「あの、俺、最近使ってねぇんだよね。だから今日は俺にヤらせて」


「…は?」



そうだ、俺が考えた事は今日は土方くんが受けになれっていうこと。

俺が土方くんに突っ込むなんて考えらんねえけど、土方くんだって同じなはずだ。

初めての時どっちが下になるかもめたとき男に掘られるぐらいなら切腹するとか言ってたし。

俺が、ヤらしてくれなきゃもうヤらないっつったらきっと土下座してでも自分の秘所は守るはず。

そしたら俺が「うそだよ」ってちゃんといつも通りにヤらせるんだ。



つってもそんな事そう簡単に上手く行くわけねぇけどな。

土方くんが簡単に土下座するわけねぇし。

逆に「なにバカなこと言ってやがる」って襲われるかもしれないし。


だけど、ちったぁ困るだろ?

一瞬でも土方くんのそんな顔が見たいだけだ。



「なぁ土方くん俺だって男だ。たまには俺の息子も活躍させろよ」

「…」



クククッ、ほらほら黙って俯いてやがる。

もう一押しか?



「だって俺も土方くんのこと大好きだもん。射れたいなぁ」



俺がそう言ったあと顔を上げた土方くんは意外にも真面目な顔をしてた。



「わかった」






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