銀魂・原作
□夏風邪用心
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夏風邪って引くもんじゃないね。
いや、夏に限った事じゃない。
この…、
変態に弱みを見せるもんじゃねぇって事は、今回の事でよ〜っく分かった。
優しいと思ったのに。
見直したのに…。
そうだ、俺も悪い。俺も悪かった。
だけど、あの変態土方コノヤローはもっと悪い。
俺は風邪をひいた。
つい、暑いからといって水風呂入って、そのままパンツ一丁で髪も濡れたままソファーで眠ってしまった。
案の定、次の日、目が覚めると体がダルくて節々が痛い。
「ま、まじですか?」
寒気がする…。
なのに身体が熱い…。
めまいがする…。
立てない…。
「…しんぱち〜」
弱々しく呼ぶが返事がない…。いないのか?
「かぐらちゃ〜ん」
なんで誰もいないの?
なんとかソファーから立ち上がって寝室に向かい、布団の中に潜り込んだ。
ああ…気持ちい〜。
「…俺のバカ…」
ああ〜、でもやっぱり頭ガンガンする。
ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガン
あ〜ほら、なんかうるさいぐらいガンガン。
俺もうこのまましぬかもしれない…。
─ガッシャン─
次はドンドンして地面が揺れてる感じがする。
眠ってるのに目眩なんてするのかなぁ?
それほど重病って事?
やっぱり俺、しぬんだ…。
「銀時ィィィィイィッ」
「─!」
とつぜん俺を呼ぶ叫び声が聞こえたと思ったら、肩をぎゅっと掴まれてぐわんぐわんと揺れた。
そーっと目を開けてみたら そこには やっぱり土方くんがいた。
「…なに?」
「銀時!どうしたんだ銀時ィィッ!!」
うるせぇよ、てめぇがどうしたんだよ、いきなりやって来て何の用だよ。今は怒る気力もないんだから用がねぇなら帰れ。
この土方くんとは一応付き合ってる関係って言うの?
最初 無理矢理 襲われてなんかいつの間にか恋人になってた。
まぁいいか〜。と思ってそのまま付き合ってやってたらもうコイツは何かある度にやってきて騒ぎ立てて帰って行くんだよな。
うるさくてかなわねぇ。今日は何の用だ?