銀魂・原作

□素直に従って。
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今日はなんて日だ!


エイプリルフールだか何だか知らねぇが街を歩けば、どいつもこいつも嘘にもなんねぇ嘘つきやがって。


べ、別に俺は騙されてねぇぞ!万事屋に、ユユユ、ユーレーなんかいるワケねぇじゃん!

だから俺の家に来い。なんて言うヅラを簀巻きにして川に流して万事屋に帰った。

今まで住んでて一回も出た事ねぇし、大丈夫だよ。うん!ユーレーなんていねぇよ…。


足取りも重く家までたどり着いた時に全身黒尽くめの人物が視界に入った。


…ん?あっ、あれは……土方くん?

なな、何で土方くんが万事屋に?

今まさに階段から降りてきた土方くんと目があった。



「…土方くん、何か用?」

「…万事屋…」



道で遭えば口げんかばっかりしてるこの鬼の副長さんが俺に、いや、万事屋になんの用だろう。


実は俺は、この男が気になってたりなんかする。

別に好きとか、そういうんじゃねぇよ。

ただ…その、こいつの、いつも喧嘩腰なのにたまにヘンな反応するのが、おもしれぇっつうか。

そんくれぇなんだ。絶対。

それでその土方くんは俺に話があると言う。

な、なんだよ?

仕方ねぇから家に入れてやるよ。別に嬉しくも何ともねぇけどな。





「…話って?」

「…」



家に上げて茶まで出してやったのに、土方くんは黙ったまま。



「おい、なんか依頼でもあんの?」

「……」



それでも答えない。



「…」

「…」

「……」

「……」



黙って向き合ったまま、かれこれ10分はたったか?一体なんなんだよ。…なんかムカついてきた。



「おいッ、テメェいい加減に…」

「好きだ…」

「し、ろッ…は?」





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