お題小説

□お題小説
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剣の輝きは使い手の輝き…。
剣が曇っていると、使い手の心は曇っている…。
剣と使い手は一心同体だと昔から言うわれている…。





ヒュッ!

絵理奈)……………。

ヒュッ!

絵理奈)……………。

ヒュッ!

竜王)ふぅ…。

今、何してるかって?鍛錬してんだ。
別に鍛錬は、いっつもやってるわけだから日常茶飯事なんだけど。

竜王)……何?

絵理奈)はい?

何で絵理奈(こいつ)がいんだ?

竜王)何ジッと見てんだ。

絵理奈)あ…、いや、その……お邪魔…でした…か…?

竜王)邪魔(即答)

絵理奈)なっ!?そんな即答しないで下さいよ?!

竜王)即答して何が悪い。

邪魔だから邪魔っつったんだ。

竜王)で、何見てんだ?

絵理奈)いや、その…『迷いがない』な……と思いまして…。

は…?

絵理奈)その…心に迷いがあると剣が鈍くなるってきいた事がありまして…。

あぁ〜、そう言う事か。

竜王)迷いがないのが当然だ。心に迷いがあると剣は鈍くなり、命取りになる。

真剣を使っている奴らなら誰でも知ってる常識だ。

絵理奈)それもそうなんですけど……。

それもそうだけど……、何だ?

絵理奈)竜王君の剣は、神剣ですね。どんな剣も竜王君が使うと神剣になりますです。

そんなの……

竜王)神剣なのは当たり前だろ。昔有名だった『伝説の最強二刀流剣士の武者(むしゃ)の魂が俺に宿ってんだから』さ。

阿修羅に夜叉に(らん)に武者が生きていた頃に『伝説の最強二刀流剣士』で有名だった武者は、戦好きだった。
今の俺みたいに…。戦場にいる事で、戦う事で『生きてる』って言う実感がわくからだ。
でも武者死んだ…。大好きだった戦で…。死ぬ間際、武者は喜んでいたらしい、大好きな戦で死ねるなら本望だからだ…。

絵理奈)武者様が使う剣が神剣になるんじゃないんです。『竜王君が使う剣が神剣になる』んです。

は……?

絵理奈)あたしだって武者様の事は、知っていますです。『伝説の最強二刀流剣士』の武者様。
    どんな剣でも神剣に変えてしまう実力を持った王様です。そんな武者様の魂が宿った竜王君が使う剣は、武者様のおかげで
    神剣になっているかもしれませんです。でも『竜王君だからこそ、その剣は神剣になる』んだと思いますです。

“武者”じゃなくて“俺”だからこそ……。

竜王)ぷっ(笑)

絵理奈)りゅ、竜王君?!ど、どどどうかしましたか?!

竜王)お前って、もしかしてソレ、天然?(笑)

絵理奈)え?えっ?な、何がですか?

竜王)うわぁ〜、単なる天然だ(爆笑)

絵理奈)え?えっ?それはどう言う意味ですか?!

竜王)さぁ〜?どう言う意味だろーな?(爆笑)

武者、俺もお前みたいに戦いは好きだ。『生きてる』って実感がするからな。
武者にはわかんねぇーかもしんないけど、平和でなんの変哲もない日々も『生きてる』って実感するもんなんだぜ。



あとがきです。

今回のお題は“剣”です。

今回はオリジナルキャラクターの絵理奈×竜王中心のお話でしたです。

最近ふいに思ったんですけど、どのお題小説にもオリジナルキャラクターの絵理奈が必ずと言うっていい程、

出てくるんですよね。そりゃあ、オリジナルキャラクターのヒロイン(主人公)ですし……。

近々、絵理奈が出ないお題小説でも書きましょうか……。

2008.10.31
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