Dream*shot
□笑って…
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私の大好きな人は私に笑顔をめったに見せてくれないの。
彼の心が病んでいるからなのか?
私の存在が彼にとって必要ないからなのか?
でも、彼が望むことは全て捧げたいと思う私はやっぱり狂ってるかな?
でも、こんなに誰かを愛したことなんてなかった。
彼のためなら死でも受け入れられる。
彼が私を都合のいい女としか思っていなくても。
「クロロ?帰らないで。」
なんてワガママを言ってみた。
「どうした?」
「たまには可愛いこと言ってみた。」
「…またな。」
悲しそうな顔して頭を撫でて彼は私を一人置いて家を後にした。
私はそんな寂しさを埋めようといつも彼が帰ると違う男と会っていた。
「バレたらクロロに殺されるよ。」
「バレても殺さない。」
「なんで?」
「私の存在はクロロにとって玩具みたいなもんだから。」
「じゃあ俺がリンネを本気で欲しがったとしてもクロロがいいわけ?」
「イルミ?その時は殺して。」
「?(・д・)」
私の相手をしてくれるのはクロロのこともよく知ってるイルミ。
言われなくてもわかってる。
私って最低な女。
「だって本気になったらイルミ殺しそうだから(笑)」
「悪趣味だな。」
「さすがに愛するモノは殺せないの?」
「 リンネが依頼として望むなら殺ることもできるよ(笑) 」
他人からみたら変な会話。
でも私が関わってる人は闇の世界で生きてるから仕方ないの。
私は念も使えないし、人を殺めたこともない。
でも、イルミの家族と私の家族は親しくてネテロおじさまとも深い関係だからそう簡単には死ななくて済みそう。
クロロと私を出会わせたのは、イルミで絶対に私が気に入るのをわかってて会わせた。
イルミの考えてることはよくわからない。
それとクロロの内心も謎のまま。
私はいつか愛される日が来るのかしら?
「おはよ。イルミもう行くの?」
「ふっ!」
バサッ!
ギィー!
「んっ!うぅ。」
ちゅっ!がぶ!
イルミが私の首筋を噛んだ。
「あっ!ごめん。血出ちゃった。」
「いっ、痛っ。」
さらに私の胸を触り首筋を舐め攻めてくる。
「んぅ。」
吐息が…
その瞬間…
一番ありえないことが起きた!
ガチャン。
「おっと!」
イルミが起き上がった。
(えっ!なに?)
「 リンネ? 」
「…!」
クロロの声。
クロロはニッコリを微笑むと部屋から出て行った。
直ぐに後を追ったがその姿はどこにもなかった。
廊下で裸で座り込む私を後ろから抱きしめたのは…イルミ?
違う。
「風邪ひくよ。」
「…」
その優しさのせいなのか、罪悪感なのか涙が止まらなかった。
「私…っぅう。」
「反省するんだね。過ぎたことを悔やんでも仕方ないし。」
「…マチ。ありがとう。」
彼女は私のたった一人の友人。
「でも、あんな趣味の悪いのが好きだとは…」
「イルミのこと?」
「噂だとヒソカとできてんでしょ?(笑)」
「えっ?!初耳だけと言われてみると怪しいかも(笑)」
落ち込む私のためにわざとそんなことを言ってくれたのかな?
(マチありがとう。)