パラレル 〜守るよ〜
□本音
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ダイが体を起こすと、レオナの体も必然的に起こされた。
ダイとレオナが通路の奥へと目をやるとやがてラルフとドクター、そして京が姿を現す。
「ダイ!無事だったか」
京のホッとしたような声にダイは「あぁ」とだけ答えた。
「レオナ、お前も無事か?」
ラルフもレオナの体の具合いを聞くと、レオナはゆっくりと頷いた。
「おし。記憶も戻ったみたいだな」
「…そうみたい」
「ダイちゃんの方は胸の痛みはどう?一応薬は持ってきたけど」
「あぁ……そういえば落ち着いた」
「そういえば?…ははっ。レオナちゃん助けるので必死だったのか」
「別に関係ない」
「そぅ?」
意味ありげに笑ったドクターを無視して、ダイは立ち上がる。
「……アンタらの隊長はどこです?」
「地上にいるよ。お前らを待ってる」
「…へぇ。相変わらず高見の見物が趣味な男ですね」
「あ?」
「ドクター、地上に出るぞ。ヤツには言いたいことがあるんだ。その為に出たKOFだからな」
「待てよ餓鬼」
ラルフがその顔に明らかな不機嫌さをかもしだして、ダイを睨んだ。
しかしダイはどこ吹く風といった様子でラルフを睨み返す。
「何ですか?」