小説(発展途上)

□少年の孵化する音
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初めて誘いを断わられた。
その言葉が何故か頭から離れない。



『…ごめんなさい。明日はロックと約束があるの…』














「真吾ちゃん?」
「へっ?……はい!」
「だからコーヒーでよかった?」
「えっ…?は…はい!」



真吾は今チームメイトの二階堂紅丸とランチをとる所だった。
KOFも終わり、ホテルのレストランで紅丸と向かい合わせに座っている。



「で、何食べたいの?」
「あ…なんか適当でいいッス」
「了解。…お姉さん、じゃあこっちの子にはサーモンサンドのセットで。あ、コーヒーミルクは多目に持ってきてくれる?」




英語が不得意な真吾に変わって紅丸がウェイトレスの女の子に真吾の分まで適当に注文をとる。
もちろん女の子にチップとウィンクを贈るのも忘れない。



「……」
「真吾ちゃん、なんか元気なくない?京ならもうすぐ来るから元気だせよ」
「……俺元気ですよ?」
「そぅ?落ち込んで見えたのは気のせいだったかな?」
「……………あの……紅丸さん…」



真吾が何やら真剣な面持ちで紅丸に話をしかけると同時に、真吾の師匠である草薙京がその場に現れた。




「ふあ〜ぁ……」
「あっ…おはようございます。草薙さん」
「……紅丸、コーヒ」
「ハイハイ」
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