小説(発展途上)

□My name is “KYO”
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愛しい人の夢を見た。

その髪は青く、不思議な輝きに満ちていて、見る者を魅惑する。


(…そこにいたのか、レオナ…)
その傍らに、自分の弟子の姿があった。
(ん……?……真吾…?)
満面の笑みで彼女を迎える真吾。
…レオナも少し、顔が緩む。
(あぁ…、そう言えば仲良かったな。あいつら…)
真吾の方から一方的にだったかもしれないが。
それでもレオナは悪い気はしていなかったような気がする。
むしろ嬉しそうだったかもしれない。

(………………)
俺はただ、その光景を見ているだけだった。
微笑ましかったはずのその二人の姿が、今はまっすぐ見れない。

胸が焦げるようだ…



休暇。
キョウは自室にこもったまま、ぼぅっと窓の外を眺めていた。
(………暇)
いつもなら、レオナを誘って街にでもくりだそうかと考えるのだが、(ちなみに休暇はいつもレオナと合わせている)今日はレオナは先約があるとかで出かけてしまった。
海外の知り合いがこちらへ遊びに来ているとのことらしい。

「…あ〜…、ひま…」
とうとう声に出てしまったその呟きを聞く者は誰もいない。

キョウは未だにレオナにしか心を開けないでいた。
キョウにはレオナ以外誰もいないのだ。
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