小説(発展途上)

□氷上の天使
2ページ/23ページ

「初めてなんだから笑うなよっ…」
「だって面白いんだもんっ」


キャタキャタ笑いながら、クーラは見事にタブルアクセルを決めてみせる。


「わぁ!クーラさん凄いッスね」
「こんなの簡単だよ〜」
「うるさいっ!気が散るっ」


恥ずかしいのか顔をほのかに赤くさせて、ロックがわめくがクーラは聞いていない。


「セーラ!早くおいでよ〜」
「はーい!……っと」

少しフラフラした後に、感覚を思い出したのかウィップは滑らかにリンクを滑ってクーラの元へ行く。

やがてクーラと手を繋いで滑りだし、リンクの外にいるK'に声をかけた。


「K'!あなたも滑ってみたら?」
「楽しいよ〜!一緒に滑ろ♪」
「………」

K'はサングラスをかけなおして、ベンチに座ってじっとしている。
クーラはウィップをつれてK'の近くへと近寄った。


「K'ー!!早く早くぅ!クーラ先生が教えてあげるから怖くないよ」
「…誰が滑るっつった」
「えぇ!!滑んないの?!」
「当たり前だ」
「なんでぇ?滑ろうよ〜」
「うるせぇ」
「でもK'、スケート靴はいてるじゃない。せっかくだしクーラに教えてもらったら?」
「そうそう☆クーラ、先生だからね」
「テメェが無理矢理はかせたんだろ。ここまでやったんだから満足だろうが」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ