─夫婦─

□新婚初日※
1ページ/1ページ

「ふう、やっと終わったか」
引っ越し荷物もようやく粗方片付け終わり、一服にソファーに座り込む。
「ご苦労様、ゾロさん」
「ん」
ビビがビールを持ってきた。
珍しく。
「いいのか?。まだ昼間だぜ?」
いつもはそう言って呑ませてくれねぇってのに。
ちょっと皮肉って言ってやると、
「今日は特別。手伝ってくれたご褒美∨」
弾んだ笑顔で笑ったビビが、まだ終わってねぇ小物の片付けに戻る。
ただのガッコの友達だったあいつは、今はもう俺の嫁。
それがまだちぃと信じられねぇが、それでもそれが嬉しい現実。
「………ビビ、こっちこい」
「?。なぁに?」
手招き付きで呼ぶと、パタパタとスリッパ鳴らして走ってくる。
二人で暮らすのは違和感がねぇ。
今まで俺のアパートで、いつも泊まり込んでたから。
ほぼ四六時中、同棲生活してたから。
今思やぁ、恋人でもねぇ、ただの友達でそんな事してたってのは、なんかおかしい気にもなるが。
(…不思議だよな)
そんな状況でもなんとも思わなかったってのに。
今まで女とも考えてなく、どっちかって言うと妹みてぇに思ってたのに、今は嫁になってると思うと"女"としてかわいいと思える。
可愛く別嬪な俺の嫁。
「ゾロさん?。なぁに?」
「…………」
前に立つビビを見上げてた俺に首を傾げて、そんな仕草を可愛いと思う。
「わっ?」
伸ばした片腕で腰を引き寄せっと、軽々と動く細ぇ体が片足に乗って。
確かに座ってるってのに、ほとんど重さを感じねぇ。
「ちぃとジッとしてろ。おめぇ一昨日から動きすぎだ」
引っ越し荷物を早く片付けなきゃと、腐るもんでもねぇってのにせかせか片付けて。
「だってお部屋が散らかってるの気になるんだものw。ゾロさんの前の部屋はあんまり物が無かったから気にならなかったけど…w」
「…………」
まぁ確かに、俺の家にあったもんと言やぁ、布団と冷蔵庫、あとはダンベルくれぇだった。
「あ、そうだ。お皿も片付けなくちゃ」
「…………。…………」
「きゃ?w」
空っぽの食器棚を見て立ち上がりかけたビビをまた座らせて、
「いいから座ってろ」
「……どうしたの?w。え…?」
抱き締めた瞬間、ビビが微かに驚いた声を出した。
「……寂しいだろ。荷物ばっか構ってりゃ」
「…………。ふふっ」
ビビから顔を隠しながら言うと、耳の後ろでビビが笑った。
「もう、甘えん坊な旦那さんね」
「…………」
嬉しそうに柔らかい声で言って、抱き締め返しながら俺の後頭部を撫でてくるビビがかわいくて、愛しくて。
ちょっとムラッとしたり。
「…………」
「?。ゾロさん?。きゃ…?」
自分の体と一緒にビビをソファーに寝かせて、ちぃと体を離すと、ビビの驚いたような顔はちぃと赤くなっていて。
「…………」
ビビとデコが付く真ん前まで顔を持っていって、ビビの反応を探る。
「………/////」
恥ずかしそうに顔赤くして俺を見てるが、嫌がりも怒りもしてねぇ。
軽く口つけてみた。
一瞬だけで離して、反応を見ると、やっぱ恥ずかしそうで。
でも嫌がらねぇし、怒らねぇ。
「……嫌か?」
「……ううん/////」
そんでもちぃと心配になって訊くと、赤くなった顔で恥ずかしそうに顎を引いて。
そんでもデコが付いてっからあんまり動かせねぇで、恥ずかしそうな目で俺を見てくる。
「…でもなんだかゾロさんじゃないみたい…/////」
「男は結婚すると変わるんだよ」
俺がいい見本だ。
「嫁が可愛いとな」
「//////」
照れ臭がるビビにまた口を当てて離す。
「…好きだ」
「…うん/////。私も好き…/////」
恥ずかしがりながらも嬉しそうに笑うビビに、また口を当てる。
ちぃと長めに口をつけて、また離す。
なんかやめたくなくなって、またつけて。
俺の首に両腕を回して、甘えてくるみてぇに俺のキスに応えるビビに、ちぃとムラムラしてくる。
「………ビビ」
「なぁに…?///」
「…………w」
「?。どうしたの…?」
なんて言やぁいいか悩む俺に、ビビが不思議そうに訊いてきた。
「………気持ちいい事しようか」
「//////」
もうストレートに言っちまえと口に出すと、また真っ赤になって。
「………うん/////」
恥ずかしそうに小さく返事した。
「え…/////、ここで…?//////w」
服の裾から手ぇ入れっと、ちぃと困惑した顔になって。
「…嫌か?」
ベッド行くよりこのままの方がこいつの恥ずかしがる顔が見れそうで、俺としてはこのままの方がいいんだが。
だがやっぱ初めてがソファーってのは、こいつにとってはあんまいい思い出にはならねぇかと。
ビビがベッドがいいならそっちにしようと思って訊いた。
「………ううん/////」
返ってきた返事は恥ずかしそうで。
顎を引いて目を伏せた。
「……ゾロさんがいいならいい…/////」
こいつはいつも俺本意。
俺に任せて、俺の言う事はなんでも聞く。
そんな所が、可愛い。
「あ……/////」
ブラの上から胸に触る。
今までは気にもしなかったが、細ぇ見た目にそぐわず、こいつは案外胸がでかい。
「嫌か?」
こいつが嫌がる事はしたくねぇから、訊いた。
「ううん…/////」
それに恥ずかしそうながらも返事が帰ってくる。
それに安心して、壊さねぇように揉んでみた。
「ん……あ………」
ビビの口から微かに声が出て、俺の首に巻いてた腕を外して引いた。
それがちぃと淋しくて。
(…………)
引いた手で俺の胸板の上のシャツを掴んで。
それが怯えてるみてぇに感じて。
「………俺が怖ぇか…?」
気になった。
「…ううん…、ゾロさんだから怖くなんてない…」
首を横に小さく振って答えたビビにほっとして。
「……でも…」
「うん?」
「………恥ずかしい/////」
手はさっきよりしっかり俺のシャツを掴んでいて。
そのシャツに、赤くなった顔を付けた。
「……うん」
かわいい。
可愛くて、幸せだ。
「ん……んぅ……」
俺のシャツにしがみついて、恥ずかしさに耐えながら小さく声を出すビビ。
足がもどかしげに閉じられて、片手でそのズボンのボタンとチャックを外す。
「あ……」
パンツの中に手を入れっと、中は濡れてて。
(……優等生でも濡れんだな…)
「はは」
女なら濡れるのは当たり前な事は知ってるが、清楚なお嬢様なこいつのイメージからそうなるのはちぃと意外な感じがして。
つい笑っちまった。
「…な……なんで笑うの……?…」
(は……)
「…私…可笑しい……?…⊃」
泣きそうな顔で言ってきたビビに、しまったと後悔する。
「そっそうじゃねぇよっw」
慌ててビビの誤解を否定して。
「…濡れてたから嬉しかった」
「/////////」
嬉しさが顔に出たまま言うと、ビビの顔全体が真っ赤になって、また俺のシャツに顔をくっつけちまった。
(…………)
やっぱりちゃんとしてやりたくなって。
"初めて"の思い出がソファーじゃあんまりかと、やっぱりそう思い直して。
「…ゾロさん…?//////。わ///」
ソファーから下りて、横たわるビビをそのまま抱き上げると、ビビが焦った様子で俺の首に腕を回してきた。
「ど…どうしたの…?///、ゾロさん…///⊃⊃」
「やっぱベッド行くぜ」
「え?///」
ちぃと呆然とした表情にキョトンとした顔つきを混ぜたビビが可愛くて。
「ちゃんとベッドでおめぇの可愛い姿見たくなった」
「//////」
恥ずかしがらせようとわざと顔の近くまでてめぇの顔を近付けて言ってやると、望み通り顔を真っ赤にして恥ずかしげに俯いたビビ。
その反応に満足しながら、可愛い姫を愛でる為に、抱き上げるビビを連れて寝室のある二階に向かった。


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ