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□痛い、甘い、異体
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鹿野修也(かのしゅうや)。
それは、産まれてまもない僕につけられた『名前』だった。
母が大好きだった。だからこそ、母の愛が恐ろしかった。
母しかいないアパートに、『あなたは”化物”だから』と、閉じ込められたあの日。
その日初めて、僕は”異常”だと悟った。鏡を見ると、血のような色に染まった目に涙を浮かべながら、口元をニヤケさせる”怪物”がいたんだ。
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